大塚製薬は26日、小児アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)「エンレスト粒状錠」の小児専用剤形について国内承認を取得した発表した。
小児慢性心不全は、生まれつきの心疾患や心筋症が原因になることが多く、息苦しさなどの症状が出るだけでなく、病状が進むと心肥大や心拡大などが進行し不整脈や突然死を引き起こすこともあるため、早期診断・適切な治療が重要となる。
今回の承認に先立ち、本年2月9日にエンレスト錠が国内で初めて小児慢性心不全の効能・効果と用法・用量で承認を取得したが、体重当たりの用量での投与が必要な場合、薬剤師が「エンレスト錠」を粉砕懸濁し用量調整をおこなうケースもある。
今回、粒状錠小児用においては12.5 mg と31.25 mg の2つの用量が承認され、この2種の用量を組み合わせることにより様々な体重に対応が可能となるため、調剤の簡便化に貢献できる。
また、小児でも飲みやすい小さな粒状の錠剤がカプセル型容器に入った製剤のためカプセル型容器から取り出して服用する必要があるが、錠剤を食べものに混ぜて服用することができる。
なお、日本国内における医療従事者への「エンレスト」の情報提供活動については、共同プロモーション契約に基づき、ノバルティスファーマと大塚製薬が実施する。同剤の承認により、成人のみならず小児の慢性心不全の治療にも貢献していく。