武田薬品は26日、遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子「オビザー」について、「後天性血友病A患者における出血抑制」を効能効果として、厚労省より製造販売承認を取得したと発表した。
後天性血友病A (AHA)は、正常な第VIII因子遺伝子を有する患者に凝血促進作用の機能的欠損を引き起こす、ヒト血液凝固第VIII 因子(hFVIII)に対するインヒビター(自己抗体)の出現に起因する、まれな出血性疾患である。
同承認は、主にAHAの日本人18歳以上の患者5例を対象とした国内P2/3相試験(NCT04580407)およびAHAの非日本人18歳以上の患者を対象とした海外P2/3試験(NCT01968655)に基づくもの。
国内P2/3試験において、治療開始から24時間後の時点における、出血コントロール、臨床評価及び血液凝固第Ⅷ因子活性に基づく医師評価では、5例全例がオビザーに対して「反応あり」とされた。
5例に計49件の有害事象が報告され、2例以上に報告された有害事象は皮下出血(3例)及び尿路感染(2例)であった。
◆梶井 靖武田薬品R&D Japanリージョンヘッドのコメント
AHAは、重篤な出血症状を呈し、生命予後は良好とは言えない難治性の出血性疾患である。オビザーが新しい治療選択肢として承認され、AHAの患者さんに貢献できることを誇りに思っている。