オルミエント アトピー性皮膚炎の小児用法・用量追加および若年性特発性関節炎の適応追加承認取得 日本イーライリリー

 日本イーライリリーは26日、経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤「オルミエント」について、アトピー性皮膚炎の小児用法・用量追加および若年性特発性関節炎の適応追加承認取得したと発表した。
 「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」における小児に対する用法・用量の追加承認を取得、ならびに「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」の適応追加承認を取得したもの。
 アトピー性皮膚炎は、体のあらゆる部位の強い痒み、皮膚の乾燥及び炎症を特徴とする慢性及び再発性の皮膚疾患だ。臨床的にも生物学的にも多様性のある疾患であるが、症状の表れ方も多彩であり、予測不可能な増悪を伴うことを特徴とする。
 一般に乳幼児・小児期に発症し、加齢とともにその患者数は減少し、一部の患者が成人型アトピー性皮膚炎に移行すると考えられている。オルミエントは、2020年12月25日に既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対する適応を取得したが、今回の小児に対する用法・用量の追加承認により、2歳以上のアトピー性皮膚炎患者に対する使用が可能となった。
 若年性特発性関節炎(JIA)は、16歳未満で発症し、少なくとも6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎であり、国際リウマチ学会(ILAR)の分類基準により7つの病型に分けられている。このうち、近年は「全身型」と「全身型以外のすべて」で分類されることが多く、今回オルミエントは、全身型を除く「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」(pJIA)において、日本国内で初めて適応を取得した経口JAK阻害剤となる。
 オルミエントは、インサイト・コーポレーションにより発見され、リリーにライセンス供与された、1日1回投与の経口JAK阻害剤だ。従来の適応症に加え、今回、小児に対する用法・用量が追加承認となった「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」、ならびに「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」に対し、これらの疾患の発症に関与するサイトカインの働きを抑えることで、炎症を抑える。

◆ロータス・モールブリス日本イーライリリー自己免疫事業本部長のコメント
 本日の追加承認により、2歳以上の小児のアトピー性皮膚炎、ならびにpJIAに対する新たな治療選択肢としてオルミエントをお届けできることを大変嬉しく思う。いずれも小児期に発症しアンメットニーズが高い疾 患であり、患者さんとご家族のQOLの向上に貢献できればと考えている。
 日本イーライリリーは、小児も含め、自己免疫疾患に悩まされている人々のより豊かな人生のため、今後も革新的医薬品を一日も早くお届けできるよう尽力していく。

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