武田薬品は1日2023年度第3四半期累計業績を公表した。売上収益3兆2129億円となり、実勢レート(AER:Actual Exchange Rate)ベースで+4.6%、恒常為替レート(CER:Constant Exchange Rate)ベースで横ばいとなった。
Core営業利益8656億円で、前年同期比12.7%の減益(CERベース)となった。減益は、後発品参入による影響、新型コロナウイルスワクチンの減収、研究開発およびデータ・デジタル&テクノロジーへの投資の増加を反映したもの。Core営業利益率26.9%となった。
2023年度第3四半期も既存ポートフォリオの価値を最大化する事業の力強い進展をみせた。ライフ・サイクル・マネジメントの観点からの「HYQVIA」と「GAMMAGARD LIQUID」の1月での承認取得が、成長製品・新製品のさらなる成長を後押しする見通しにある。
主なイベントとしては、潰瘍性大腸炎治療剤「ENTYVIO Pen」を米国で発売。米国FDAで審査中のクローン病適応追加承認申請は2024年度早期に承認可否が決定する見通しにある。
デング熱ワクチン「QDENGA」は、21カ国で発売。米国FDAより治療歴を有する転移性大腸がんの成人患者に対する「FRUZAQLA」と、超希少な血液凝固障害である先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)に対する「ADZYNMA」の2製品の承認を取得した。
中国において、移植後の難治性サイトメガロウイルス(CMV)感染症に対するLIVTENCITYの承認を取得した。
2023年度通期の見通しは、Core売上収益3兆9800億円、Core営業利益1兆0150億円。