田辺三菱製薬は23日、ファイザーと阪大微生物病研究会(BIKEN財団、本部:大阪府吹田市)が製造販売承認を取得している5種混合ワクチン「ゴービック」について、日本でのコプロモーションを実施すると発表した。
ゴービックは、製造販売元がBIKEN財団、販売元が田辺三菱製薬となり、医療機関への情報提供活動は田辺三菱製薬とファイザーが共同で行う。
同ワクチンは、既存の4種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ混合ワクチン)である「テトラビック皮下注シリンジ」の抗原成分に、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を加えた5種混合ワクチン。BIKEN財団と田辺三菱製薬が共同開発を行い、2023年3月27日、国内で初めて製造販売承認を取得した。
5種混合ワクチンは、2014年に定められた「予防接種に関する基本的な計画1」で、開発優先度の高いワクチンの一つに選定されている。
現在、2歳までに必要な定期接種ワクチンの総接種回数は20回以上におよぶが、混合ワクチンの実用化による接種回数の削減は、乳幼児および保護者の負担軽減に繋がることが期待される。
5種混合ワクチンは2024年4月からの定期接種導入が予定されており、ゴービックは2024年3月の発売に向け、準備を進めている。田辺三菱製薬、ファイザーならびにBIKEN財団は、今後もゴービックの製造と安定供給および情報提供を通して、日本の公衆衛生に更に貢献していく。