田辺三菱製薬は21日、海外連結子会社の天津田辺(本社:中国天津市)の持分を譲渡する持分譲渡契約を、遠大医薬(本社:中国武漢市)と締結したと発表した。
持分譲渡対価は73億6400万円で、業績に影響がある場合は、適切なタイミングで開示する。なお、天津田辺の共同出資者である天津力生製薬は、田辺三菱製薬が保有する天津田辺持分に係る優先購入権を放棄している。
天津田辺は、1993年の設立以来、循環器用薬や消化器用薬、アレルギー治療薬などの高品質な医薬品の製造販売を通して中国の患者に貢献してきた。
こうした中、田辺三菱製薬は、昨今の中国における事業環境の変化を踏まえて、中国市場に深い知見を有する企業に事業運営を委ねることが、天津田辺のさらなる成長と競争力強化につながると判断し、このたび持分譲渡を決定したもの。
持分譲渡契約を締結した遠大医薬は、遠大医薬集団有限公司の中核企業で、循環器用薬などの製造販売に強みを持つ製薬企業として、循環器系の製品ラインアップの拡充と生産供給能力の向上を事業戦略の一つに掲げている。
天津田辺は、遠大医薬の傘下に入ることで、自社の強みを生かした事業の発展と成長を見込んでいる。