アルンブリグ ALK陽性非小細胞肺癌の一次治療で使用可能に  武田薬品

 武田薬品は22日、チロシンキナーゼ阻害剤「アルンブリグ」(一般名:ブリグチニブ)について、ALK 陽性非小細胞肺癌の一次治療に使用可能になったと発表した。
 対象は、ALK融合タンパクキット「ベンタナ OptiView ALK(D5F3)」によりALK融合遺伝子陽性が確認された非小細胞肺癌(Non-Small Cell Lung Cancer、NSCLC)患者。
 ベンタナALKは、ロシュ社が製造販売する免疫組織化学染色法(IHC法)を測定原理とした体外診断用医薬品で、アルンブリグに対するコンパニオン診断薬として承認された。
 これまでNSCLC患者の一次治療でアルンブリグを使用するには、蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH法)での診断が必要であった。
 今回、FISH法に加え、ベンタナALKがコンパニオン診断薬として追加承認されたことで、より幅広く、ALK陽性NSCLC患者に対してアルンブリグによる治療機会を提供できることになった。
 アルンブリグは、ALK融合タンパクのチロシンキナーゼ活性を選択的に阻害するよう設計された次世代チロシンキナーゼ阻害剤である。ALK陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCを適応とする一次および二次以降の治療薬として、厚生労働省より製造販売承認を本年1月22日に取得している。
 ベンタナALKは、ロシュ社が製造販売するがん組織、細胞中に発現するALK融合タンパクを検出する体外診断用医薬品である。
 次世代ALK阻害剤としてアルンブリグは充実した臨床エビデンスを有しており、脳転移症例を含むALK陽性 NSCLC患者の一次および二次以降の治療薬として有効性が示されており、米国、欧州連合(EU)を含む70以上の国または地域で承認されている。
 武田薬品は、新たな治療選択肢を待ち望む肺がん患者の治療に貢献するため、引き続き医療関係者への情報提供に取り組んでいく。

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