サノフィは13日、日本最大のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に取り組む企業を認定するアワード「D&I AWARD 2023」で最上位評価である「ベストワークプレイス」を取得したと発表した。
グループ会社のエスエス製薬も含めたサノフィジャパン・グループとして初の認定を受けた。
サノフィジャパン・グループでは、様々な国籍やカルチャーを持った社員が働いており、誰もが最大限の力を発揮できる職場環境になるように取り組みを続けている。
その中で2022年4月より、社員が自発的に参画し、より良い職場環境を目指すEmployee Resource Groups:ERG(従業員リソースグループ)が発足した。ERGでは「Gender」「Generations」「Pride」「Ability」「Culture and Origins」の5つのグループが、それぞれ性別、年代、LGBTQ+、障がい、国籍やカルチャーにおけるダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進するための活動に取り組んでいる。
今回、最上位評価の「ベストワークプレイス」の認定を受けることができたのも、ERGのグループリーダーたちを筆頭に、社員一同が積極的にDE&Iの促進に取り組んだ結果である。
D&I AWARD 2023は、「ダイバーシティスコア」という指標に基づいて企業を評価します。その「ダイバーシティスコア」には、「ジェンダーギャップ」「LGBT」「障害」「多文化共生」「育児・介護」の5つの項目が含まれ、合計100項目について対応できているかを確認し、点数化する。
サノフィジャパン・グループとしては100点満点中92点を獲得し、次の活動が評価につながった。
◆ジェンダーギャップ
- ERGのGenderグループが中心となりジェンダーに関する社内セミナーや、厚生労働省の認定制度「えるぼし認定」の社内啓発を実施
- 今後のアクション課題を抽出するために、サノフィジャパン・グループの社員に対して「ジェンダー」に関する意識調査を実施
- ヘルスケア業界が抱えている課題に興味を示し、将来的に同業界への進路を検討している女子学生を支援するため、サノフィ次世代奨学金を設立。経済的支援に加え、奨学生への育成支援として、メンターシップやインターンシップ、卒業後の進路に関してサポートを提供し、日本のジェンダーギャップを解消し、より女性が活躍しやすいヘルスケア業界の実現を目指す
◆LGBTQ+
- 性別移行や戸籍変更を非公開で受け付けており、相談窓口なども設置
- 同業他社4社で啓発アライアンス“Pharma for Pride”を発足。LGBTQ+に関する合同勉強会を計4回開催。各回、4社の数百名の社員が参加し、LGBTQ+の認知および理解を促進
- NPO法人東京レインボープライド主催の日本最大級のLGBTQ+イベント「プライドフェスティバル」に2年連続の協賛および企業ブースの出展。会場で、LGBTQ+当事者に医療の現場や医薬品に対するアンケートを実施。集まった要望などをPharma for Pride勉強会で共有したほか、社内に掲示し、社員の認知・理解向上を図る
◆障害
- 全盲の社員が安心して働けるように、本社内のカフェ内に点字ブロックを設置
- 車椅子社員がスムーズに移動できるように、本社内の手動ドアを自動ドアに変更
- 障がい者理解とインクルージョン啓発に関する社内セミナーを開催
◆多文化共生
- グローバル企業の利点を活用し、サノフィ フランス本社の協力を得て、様々な文化圏における風習や記念日などカルチャーについて理解する企画を実施
- 外国人社員の出身文化圏の考え方などを勉強するワークショップを定期的に実施
◆育児・介護
- 育休取得の推進
- 厚生労働省が企業に設けている認定制度、くるみんマーク(子育てサポート企業の認定)の社内啓発
◆榎本忠行サノフィ執行役員人事本部長のコメント
当社のERGの活動をはじめ、DE&Iに関する様々な活動が、今回D&I AWARD 2023の最上位となるベストワークプレイスの認定という形で評価されたことを大変うれしく思う。このような取り組みは、社員一人ひとりがDE&Iを自分事として捉え、日々の業務・活動の中にきちんと取り入れたこと、また社員のボトムアップによる活動を、会社がうまくサポートすることでサノフィの企業文化として根付いてきている事がポイントになると考えている。
サノフィジャパン・グループにとって、DE&I促進は重要な経営戦略そのものである。これからも、より大きなインパクトを社会にもたらし、一人でも多くの患者さんを救う為に、一歩ずつ取り組んでいきたい。