杏林製薬は9月29日、 新たな可能性を追求し社外転進を希望する従業員への支援を目的とした「希望退職プログラム」を実施すると発表した。
同社を取り巻く環境は、医療財政逼迫に伴う医療費・薬剤費抑制策の推進、新薬創出の高度化・難易度上昇など厳しさを増し、医薬品業界はこれまでにない変革期を迎えている。
こうした中、杏林製薬は、長期ビジョン「Vision 110」に基づき「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」を目指す姿として掲げている。
その実現に向け、今年度スタートした中期経営計画「Vision 110 -Stage1-」では、事業体制の変革を強力に進め、「医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化」、「導入による開発パイプラインの拡充」、「新薬比率の最大化」などを推進するとともに、「持続可能な企業基盤の構築」として人的資本の充実などに取り組んでいる。
今回の「希望退職プログラム」実施は、こうした同社の変革への取り組み、及び今日の就業意識やライフスタイルの多様化などを踏まえたもの。希望退職プログラムの概要は、次の通り。
(1)対象者 下記①または②に該当する杏林製薬の社員(MRなどを除く)
① 2023年10月1日現在、年齢50歳以上65歳未満かつ勤続年数5年以上の一般社員、及び定年後再雇用社員
② 2023年10月1日現在、年齢55歳以上かつ勤続年数5 年以上の管理職
(2)募集人数 特に定めない
(3)募集期間本年11月1 日から30 日
(4)退職日 2024 年 1 月 31 日(予定)
(5)支援内容 ①所定の退職金に加えた特別加算金の支給
②希望者に対する再就職支援サービスの提供
なお、同プログラムの実施に伴い発生する特別加算金等の費用については、2024 年3月期決算において特別損失に計上する予定である。業績への影響については、今後の応募状況等を精査の上、影響がある場合には確定次第公表する。