アッヴィ合同会社は8月31日、免疫介在性炎症性疾患患者を対象とした「第4回アッヴィ アートプロジェクト『パースペクティブズ』」の表彰式を開催した。受賞作品は、アッヴィ合同会社ホームページおよび、バーチャル空間上に構築した「オンライン美術館」に展示され、パソコンやスマートフォンで鑑賞できる。
同プロジェクトは、患者さんが免疫介在性炎症性疾患と向き合いながらも、自身のPERSPECTIVES(視点、考え方、物の捉え方という意味)で捉えた心とカラダ、症状の改善などから見出した日々の喜び、希望や目標などを、自由に絵画、彫刻、立体造形、陶芸、写真、書道、手芸等のアート作品で表現し、疾患や患者への理解につなげることを目的に実施された。
昨年6月1日から12月16日にかけて「作品」と「作品に関わるエピソード」の募集を行い、10歳の若年性特発性関節炎の患者から最高齢88歳のリウマチ患者まで、112点の応募があった。受賞作品については、美術家の佐久間あすか氏をはじめとした12名の審査員による厳選なる審査により、最優秀賞1名、優秀賞1名、審査員賞3名、佳作5名の計10点が決定した。受賞者は、次の通り(敬称略)
◆最優秀賞:中島早希(11歳)「Diversity」(福岡県)
◆優秀賞:岩本紗和(10歳)「Colorful(からふる)」(茨城県)
◆審査員賞:松本彩子(46歳)「足と光」(千葉県)
同:三尾希(28歳)「sparkle(スパークル)」(千葉県)
同:山本和男(65歳)「雪中花」(鳥取県)
◆佳作:らくだ(仮名、47歳)「ちいさな しあわせ」(東京都)
◆同:榊原愛(37歳)「skin」(愛知県)
◆同:多賀谷蠚裕(仮名、40歳)「途絶えることの無い陰と陽」(埼玉県)
◆同:大西裕次(48歳)「ハッピー ハッピー」(三重県)
◆同:水谷馨 (仮名、36歳)「ある春の日」(大阪府)
【佐久間あすか氏のコメント】
第1回から引き続き、本プロジェクトの一次審査及び最終審査を担当した。回を重ねるごとに募集作品が洗練されてきて、厳粛な場ではあるが、素晴らしい作品に出会えて、楽しみながら審査することができた。
今回の募集作品の特徴は、全体的に表現力がとても豊かな作品が多く、作品に優劣をつけるのが困難であった。良い意味で審査に時間がかかったのを記憶している。
アートを通して、難病と闘いながらも、前向きに力強く前進していく思いが私たちの心に強く伝わってきた。同じ病で悩む人々にも、これらの作品は勇気や希望を与えてくれると思う。さらに、偶然にもこのプロジェクトに参加して、審査員でありながら非常に素晴らしい経験をさせていただいた。とても感謝している。