「統合がん臨床データベース」の産学共同での利活用検討開始 武田薬品

臨床試験・治験の効率化・迅速化の実現目指して

 武田薬品は30日、がん研究会、先端技術共創機構(ATAC)とがん研究会が保有する統合がん臨床データベースの活用推進に向けた検討を開始したと発表した。同取り組みは、臨床試験・治験の効率化・迅速化の実現を目的としたもの。
 実臨床の診療記録に基づいて構築された同データベースの有効活用に関して、臨床試験や治験を直接的なターゲットとして産学が連携して取り組んだ実績は過去になく、今回のがん研究会、ATACおよび武田薬品の三者による共同検討の開始が初めての取り組みとなる。
 がん研究会は、電子カルテや診療情報システムから自動取り込みされた診療データ、診療科別の院内データベースなどのデータを一元管理できる仕組みとして、2017年から同データベースの独自開発を開始した。同データベースには、現在、14万件を超えるがん患者の診療データが登録されており、臨床試験・治験を直接的なターゲットとして、産学連携によるデータ活用の検討が期待されていた。
 また、臨床試験・治験の効率化・迅速化を含めて、様々な領域における課題を解決するために、同データベースの利活用を可能とする機能やアプリを院内で開発しており、幅広い産学連携を募っている。
 武田薬品、がん研究会、ATACは、今後、産学の垣根を超えて、同データベースの利活用の検討を推進する。特に、臨床現場での治療方針の決定や集学的治療の効率化および試験デザインの複雑化と対象患者の細分化が進む中での臨床試験・治験の効率化と迅速化を図り、医薬品開発の推進ならびにビッグデータの解析を通じた新たな価値提供の可能性を追求していく。
 これにより、がん患者が必要とする検査・診断・治療や医薬品へのアクセスの向上ならびに将来の医学研究や医薬品開発の推進を目指す。

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