加齢黄斑変性治療薬ACP EMAが承認申請受理 アステラス製薬

 アステラス製薬は18日、地図状萎縮(GA)を伴う加齢黄斑変性(AMD)の治療薬として開発中の補体因子C5阻害剤ACP(avacincaptad pegol)について、欧州医薬品庁(EMA)が販売承認申請を受理したと発表した。今後、EMAの欧州医薬品委員会(CHMP)による承認審査がスタートする。
 GAはAMDの一病態で、不可逆的な視力低下を引き起こす可能性がある。適切なタイミングでの治療がなければ、GA患者の推定66%が失明または重度の視覚障害になる可能性をゆうする。全世界で約500万人が少なくとも片目にGAを発症しているとされている。
 今回の承認申請は、GAを伴うAMD患者を対象に、ACPを毎月2mgずつ硝子体内投与し、安全性と有効性を評価した2つのピボタル試験(GATHER1試験、GATHER2試験)の結果に基づくもの。両試験における投与後12カ月時点での主要評価項目の解析では、偽処置対照群と比較して、ACP投与群でGAの進行速度が統計学的に有意に抑制していることが示された。GATHER試験では、700人以上のGA患者を対象に安全性が評価された。
 ACP(米国製品名:IZERVAY)は、GAを伴うAMDの治療薬として、米国FDAから2023年8月4日(現地時間)に承認を取得している。

 なお、EMAの申請受理によるアステラス製薬の通期(2024年3月期)連結業績への影響はない。

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