アンジェスは18日、希少遺伝性疾患検査を主目的とする衛生検査所「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)」において、来年4月より自治体や関連機関からの拡大新生児スクリーニングの受託を開始すると発表した。
来年の受託開始に先駆けて、同日より相談受付窓口を設置し、拡大新生児スクリーニングの相談受付を開始している。
ACRL は、2021年4月1 日より一般社団法人 希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)から拡大新生児スクリーニング検査である「オプショナルスクリーニング」を受託しており、2022年には年間約1万件の検査を実施している。
CReARIDから国内では最多の疾患を対象とする「オプショナルスクリーニング」を2年間受託する中で、現在の新生児スクリーニング検査における体制や課題に関して様々な人々からの相談件数が増加し、一つひとつ改善を重ね複数の自治体や関連機関に導入を検討して貰える検査体制を構築してきた。
今回、 2024年4月から拡大新生児スクリーニング検査について、自治体や関連機関から受託を受け付ける運びとなった。さらに、来年の受託開始に先駆け、7月18日より、同社ホームページのACRLサイトに相談窓口を設置し、自治体並びに関連機関の担当者からの相談の受付を開始した。
1977年に国の政策として、新生児のスクリーニング検査が無償で受けられるようになった。さらに、そのスクリーニング検査で対象となっていない希少疾患に関する検査ニーズも年々増加している。
アンジェスでは、企業理念である「治療法がない疾病分野や難病、希少疾患などを対象にした革新的な遺伝子医薬の開発・実用化を通じて、人々の健康と希望にあふれた暮らしの実現に貢献する」に従い、この検査事業によって少しでも多くの人が希少疾患を早期発見できる社会を目指す。
今回の「2024年4月より自治体や関連機関からの拡大新生児スクリーニング受託開始」により、2023年度の連結業績に与える影響は軽微だが、中長期的には同社事業収益への貢献が見込まれるものと予測される。