ヘルスケア領域で生活者の属性・性格等から健康意識/行動を予測するアルゴリズム開発 電通

「自然と頑張ることなく、続けることができる」提案を可能に

 電通は、ISIDビジネスコンサルティング(isidbc、東京都)は、ヘルスケア領域において生活者の性格、価値観、感性に向き合い、生活者本人の潜在的な意識や嗜好をもとにした健康意識/健康行動を予測するアルゴリズム「actibit(アクティビット)」を共同開発した。現在、actibitは、商標申請中で、顧客企業に対して6日より提供を開始している。
 生活者が、自身の属性情報と、性格、価値観についての簡単なアンケートに答えるだけで、電通の調査結果をもとにした独自データを根拠とする予測AIのアルゴリズムにより、食や運動などの健康意識/健康行動を予測する。なお、同ソリューションは、ソフトウエア関連発明として特許出願中だ。
 日本では、高齢化や医療費高騰などの課題を背景に、健康寿命の延伸やセルフケアのための商品・サービスを生活者に認知・使用してもらうことが急務となっている。
 だが、企業から生活者に対して、健康のために正しいとされる情報提供や行動の提案を行っても、生活者独自の好みや生活習慣により、健康のためだけに取り組み続けることは難しいという課題がある。生活者の性格・価値観に本当に合う健康意識/健康行動を予測することが出来れば「自然と頑張ることなく、続けることができる」提案が可能となる。
 「actibit」は、生活者が回答した性・年齢・年収などの属性データと、性格・価値観を掛け合わせ、予測AIによる独自のアルゴリズムによって健康意識/健康行動を予測する。
 電通の独自調査である「ウェルネス1万人調査」にもとづく健康意識/健康行動データを活用するため、生活者に直接的に健康意識や行動に関する多岐にわたる質問をすることなく、「健康のために自炊をする」「健康のために何かするなら、効率を重視する」など本人の性格や生活習慣に合った健康意識/健康行動の予測が可能である。
 「actibit」を活用してサービスを提供する企業は、生活者に「その人の性格や生活習慣に合った」ヘルスケア商品・サービスや、検索・購買履歴だけからでは予測されない「意外であるが好みに合う」ヘルスケア商品・サービスに出合う楽しみを提供することで、企業やブランドのエンゲージメント向上が期待できる。
 電通ヘルスケアチームは、「Healthcare in daily life」という発想のもと「健康のためだけの“頑張り”はなかなか続かない」を前提として、“人”の気持ちを起点としたサービスの設計・開発のサポートにより顧客企業の事業成長に貢献していく。

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