Epcoritamab FDAがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の二重特異性抗体治療薬として承認 アッヴィ

 アッヴィは2日、Epcoritamabについて、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の二重特異性抗体治療薬として米国FDAから承認を取得したと発表した。
 適応は、2回以上の全身療法後に再発又は難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型(NOS)(低悪性度リンパ腫に起因するものを含む)および高悪性度B細胞リンパ腫(HGBL)の成人患者。Epcoritamabは、同適応症に対して初めてかつ唯一のT細胞誘導二重特異性抗体として承認された。同剤は、アッヴィとジェンマブ社とのがん領域における提携関係の下、両社が共同開発を行っている
 epcoritamabは、奏効率および奏効の持続性に基づき、FDAの迅速承認プログラムのもとで承認されている。この適応に対する承認の継続には、検証試験において臨床的有用性を検証、説明が求められる場合がある。
 DLBCLは、リンパ系に発生するがんの非ホジキンリンパ腫(NHL)の1つで、白血球の一種であるB細胞に異常が生じる病勢進行の早いリンパ腫だ。
 DLBCLは最も多いNHLであり、米国では2022年に3万0400人、全世界では毎年15万人発症すると推定されている。DLBCL患者は通常、化学免疫療法をベースとしたレジメンで治療される。
 近年、再発又は難治性DLBCL患者に対して、T細胞介在性の治療を含む複数の標的療法が登場している。だが、単剤療法および既存の治療選択肢は限られている。
 アッヴィは、血液がん全体の標準治療を変革し、積極的にがん研究と治療パイプラインの開発を推進している。epcoritamabは、アッヴィの拡大中のオンコロジーポートフォリオにおいて、3番目に承認された使用可能な血液がん治療薬である。

◆Thomas Hudsonアッヴィsenior vice president, research and development兼chief scientific officer(M.D.)のコメント
 DLBCLは、急速に進行して治療抵抗性を示すことのある悪性度の高いがんともいえる。FDAによるepcoritamabの承認は、DLBCL患者さんに対する三次治療における新たな作用機序の治療の提供につながる。
 DLBCL患者さんに対する化学療法以外の単剤療法として、epcoritamabがこの進行性のがんを効果的に治療し、患者さんの治療に迅速に使用されるよう、医師にお届けできることを期待している。

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