塩野義製薬は25日、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の活動の第三期(2023年度~2027年度)となる5年間に、GHIT Fundの資金拠出パートナーの一員として資金拠出を行うことを決定したと発表した。
GHIT Fundは、2013年に設立した世界初の国際的な官民パートナーシップで、日本の技術、知見、イノベーションを用いた治療薬、ワクチン、診断薬の開発を通して、世界三大感染症(エイズ、結核、マラリア)や顧みられない熱帯病(NTDs)など、特に開発途上国の人々を苦しめる感染症の制圧を活動目的としている。
第一期(2013年度~2017年度)および第二期(2018年度~2022年度)において、累計118件のプロジェクトに対し291億円の投資を行い、探索研究から南米やアフリカにおける臨床試験に至るまで、日本の創薬技術・ノウハウ・英知をグローバルヘルスに直接的かつ効果的に活かすことを目指してきた。
塩野義製薬は、GHIT Fundの設立当初からの加盟企業で、第一期および第二期において資金拠出を実施している。また、多剤耐性結核菌に対する治療薬創製を目的とした共同研究やDrugs for Neglected Diseases initiativeが主導する顧みられない熱帯病領域(シャーガス病、リーシュマニア症)に対する治療薬創製を目的としたコンソーシアムにも参画。昨年度は、新規マラリア治療薬の研究ならびに開発候補品の創出を目的とした共同研究を開始している。