ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)は3月31日、インクルージョン&ダイバーシティのグローバル目標および健康の公平性の取り組みにおける重要な進展を発表した。一部の取り組みでは、当初の目標を計画より早く上回る成果が見られました。
2020 年、BMSと独立慈善団体であるブリストル マイヤーズ スクイブ財団は、それぞれ 1 億5000万ドルを5年間で拠出し、2025年までに計3億ドルを健康の公平性の取り組みに投じるコミットメントを策定した。
BMS および財団は、それぞれ設定した目標の多くで順調に進展しており、一部の取り組みは計画を上回るスピードで進んでいる。4つの重点領域における進展は次の通り。
◆健康の公平性:BMS は健康格差の是正に 1 億 5,000 万ドルを投じるという目標に向けて大きく進展している。配分された資金の1億ドル近くが、プログラムやサービスを通じて1000万を超える人々のために使用された。BMSは、2023年中に米国の17団体に対して1000万ドルの助成金を交付すると発表している。
対象となるのは、医療アクセスや識字能力といった健康の社会的決定要因に対処し、格差の縮小と医療アクセスの向上を支援している団体である。
◆臨床試験の多様性の向上:目標の設定から2年足らずで、BMSの臨床研究施設の半数以上(58%)が人種および民族的に多様な地域に設置され、当初の目標の25%を上回る成果を達成した。多様な地域により多くの臨床研究施設を設置することで、患者集団の多様性を反映しつつ、対象疾患の疫学に即した患者登録を促進する。
◆サプライヤーの多様化:BMSは、多様な人々が所有する企業を対象に世界で10億ドルの取引を行い、多様な地域社会における雇用とプラスの経済効果の創出を支援するという目標を計画よりも早く達成した。当初の目標は、多様な人々が所有する企業を対象に、2025年までに世界で10億ドルの取引を行うことであった。
今後もこの成果を維持し、拡大していくことが重要です。多様なサプライヤーに投資することで、BMS は多様な地域社会における経済と医療の格差の是正に取り組むことができる。
◆従業員の多様性を促進:BMSは、2020年に発表した従業員の多様性に関する意欲的な目標についても、米国の幹部(バイスプレジデント以上、VP+)に占める黒人/アフリカ系アメリカ人の割合を 3%から 6.1%に拡大し、2倍以上の改善を実現した。これは、2022 年までに 6%を達成するという当初の目標をやや上回った。
さらに、グローバルにおける女性幹部(VP+)の割合を 38.9%から48.7%に拡大し、2年間で10%近い改善を実現した。これは、2022年までに50%を達成するという当初の目標をやや下回る結果となった。
また、米国の幹部(VP+)におけるヒスパニック/ラテン系の割合を 3.7%から 6.1%に拡大した。これは、2022年までに7.4%を達成するという目標をやや下回った。
このように同社では、従業員の多様性を促進においても、意義ある進展を実現した。
BMSは、エグゼクティブディレクター以上(ED+)の多様性に対する意欲的な次の2つの目標を新たに発表し、社内の人材パイプラインおよび次世代リーダーシップの強化を目指す。
【2つの目標】
◆ 2025 年末までに、米国の ED+の役職に黒人/アフリカ系アメリカ人リーダーが占める割合を 10%
に引き上げる。
◆ 2025 年末までに、米国の ED+の役職にヒスパニック/ラテン系リーダーが占める割合を 11%に引き上げる。
BMSは、従業員全体におけるジェンダーパリティ(男女比の均衡)を 2015 年に達成し、幹部レベルにおいても達成に近づきつつある。女性、アジア系アメリカ人、太平洋諸島民系の人々、その他多様な側面を持つ従業員について、BMS は将来に向けた多様性の目標を現時点で設定していないものの、そのようなグループの能力開発とキャリアアップ、エンゲージメントについても、引き続き全力で取り組んでいる。BMS は、このアプローチを通じてより広範な経験、背景、視点を持つ人材を迎え入れ、あらゆる人々に対する公平性を促進できるとの考えを示している。
BMSの健康格差に対する取り組みの一環として、2023年には、健康の公平性に対する1000万ドル近い追加の補助金が米国の 17の非営利団体に分配される。
これらの団体は、BMS の重点領域である心血管疾患、血液疾患、がん、免疫系疾患における健康の社会的決定要因に対処している。
この助成金は、米国で健康の改善に取り組むさまざまな団体を支援するものである。対象団体は、健康の社会的決定要因に対する取り組みや社会福祉と医療の統合を通じて健康格差を是正すべく、革新的なアプローチやパートナーシップを開発、実施している。
ブリストル マイヤーズ スクイブ財団も健康の公平性に1億5000万ドルを投入するという目標に対し、3 方面からの取り組みによって大きく進展している。財団が1億ドルを投資して設立したウィン・アワード・プログラムを通じ、現在114名のキャリア初期治験医師が訓練を受けている。
また、44名の医学生に地域医療ベースの臨床研究の体験機会を提供し、医療環境に恵まれない地域において臨床研究の進展を支援する人材を育成している。財団は、4500万ドルを拠出し、がん、心血管疾患、免疫系疾患における健康の公平性の進展に取り組む 32の助成金を支援した。
また、従業員の寄付による約100万ドルを投じて社会正義団体を支援した。
◆ジョバンニ・カフォリオBMS取締役会会長兼 CEO (M.D.)のコメント
インクルージョン、ダイバーシティおよび健康の公平性は、私たちの信条であるというだけでなく、一人ひとりが責任を担うビジネスパフォーマンスの重要な推進力でもある。
さらに高い目標に向けて取り組むことで、いっそうポジティブな影響をもたらし、私たちの患者さん、従業員、地域社会、そして業界のためにより公平な未来を築くことができだろう。
◆パメラ・フィッシャーBMSチーフダイバーシティ&インクルージョンオフィサーのコメント
インクルージョン、ダイバーシティ、健康の公平性に関する当社のグローバル目標によって、プロセス、方針、システムにおけるインクルージョンの実践がいっそう進み、不公平さの根本原因に対処することができる。