塩野義製薬は29日、LSP Dementia Fund(本社:オランダ、LSP DF)との間で、ベンチャーキャピタルを経由した投資活動としてリミテッド・パートナー出資契約を締結したと発表した。
LSP DFは、ライフサイエンスおよびヘルスケア企業に融資を提供する欧州最大の投資会社の1つであるEQT Life Sciencesが運営する中枢神経領域に特化したファンドで、主に神経変性疾患および認知症に焦点を当てた医薬品・医療機器を開発する企業への投資を行っている。
世界的に有名なオランダの認知症研究者である Philip Scheltens教授が代表を務め、中枢神経領域において豊富な非臨床/臨床での経験を持つ専門家、KOLなどの人材とのネットワークを有している。
同契約により、塩野義製薬はLSP DFが有するネットワークの活用、LSP DFの投資対象企業の詳しい情報の参照がそれぞれ可能となる。これにより、外部ネットワークの拡大による中枢神経領域における研究力の強化、アーリーアセットの探索・評価の活性化による自社パイプラインの拡充、さらには中枢神経領域におけるイノベーションエコシステムの強化に繋がることが期待される。イノベーションエコシステムは、 産官学にわたる多様な組織が相互に協働、競争を続け、イノベーションを誘発するように働くシステムを意味する。
なお、同契約後に塩野義製薬はLSP DFに対して出資を行い、そのリターンとしてLSP DFが出資した企業から得られる収益について、出資比率に応じた分配の受け取りを予定している。