オプジーボと化学療法の併用療法 非小細胞肺がんの術前補助療法で適応追加 小野薬品

 小野薬品は27日、オプジーボと化学療法との併用療法について、非小細胞肺がんにおける術前補助療法に対する適応追加承認を取得したと発表した。
  今回の承認は、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者の術前補助療法として、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法単独と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検P3試験であるCheckMate -816試験(ONO-4538-55)の結果に基づくもの。
 同試験では、オプジーボと化学療法の併用療法の3回投与は、化学療法単独と比較して、同試験の主要評価項目である盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無イベント生存期間(EFS)および盲検下独立病理委員会(BIPR)の評価による病理学的完全奏効(pCR)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
 同試験におけるオプジーボと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、NSCLC患者を対象とした試験でこれまでに報告されているものと一貫していた。
 肺がんは、気管、気管支および肺胞の細胞が悪性化した腫瘍で、組織型によって小細胞肺がんと非小細胞肺がん(NSCLC)の 2 種類に分類される。NSCLCは、肺がんの中で最も一般的な型の一つで、肺がんの約80 – 85%を占めている。さらに、NSCLCは腺がん(肺がんの40%)、扁平上皮がん(同25%)、大細胞がん(同10%)等に分類される。
 肺がんは、日本では年間約13.8万人(世界全体で約220万人)が新たに診断されている。肺がんによる死亡者数は、日本では年間約8.2万人(世界全体で約179万人)と推定されており、いずれもがんによる死亡原因の第1位となっている。
 治癒を目的とした外科手術が、NSCLCのステージⅠ~ⅢAおよびⅢBの一部の患者に実施されているが、手術を行った場合でも、NSCLCの患者の30 – 55%が再発し、この疾患で亡くなっている。生存率は、診断された際の進行度(ステージ)とがんの種類によって異なる。

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