小野薬品は23日、英国Macomics社と、腫瘍免疫領域においてマクロファージの新規標的を対象とした抗体医薬品の創製に関する創薬提携契約を締結したと発表した。
同契約に基づき、Macomics社は同社の創薬プラットフォーム技術であるENIGMACにより同定および検証されたマクロファージの新規標的に対する抗体医薬品候補を創製する。
ENIGMACは、マクロファージ創薬プラットフォーム技術で、マクロファージ生物学への深い理解に基づき、大量のヒトデータセット、細胞モデルおよび独自のヒトマクロファージゲノム編集機能を統合し、マクロファージにおける新規標的の同定と検証を可能にするもの。小野薬品は、その抗体医薬品候補について、全世界で独占的に開発・商業化するためのオプション権を取得する。
同契約締結により、小野薬品は、Macomics社に対して、契約一時金、研究開発費、開発および売上高の進捗に応じたマイルストン、ならびに全世界での売上高に応じた段階的なロイヤルティを支払う。
◆滝野十一小野薬品取締役専務執行役員研究本部長のコメント
腫瘍免疫の分野においてマクロファージを標的とする創薬は注目されており、がん患者さんの予後や生活を改善する新たな治療薬を提供できるものと期待している。我々は、Macomics社のマクロファージに対する創薬アプローチおよびプラットフォーム技術を高く評価しており、同社と新規標的に対する創薬プロジェクトを推進していくことをうれしく思う。
◆Stephen Myatt Macomics社最高経営責任者のコメント
小野薬品とのグローバル提携は、私たちのENIGMAC創薬プラットフォーム技術や世界トップクラスの研究開発チームが提供する独自の優れた創薬能力を立証するものである。
小野薬品は、腫瘍免疫領域のリーディングカンパニーであり、本治療領域での成功に向けて、協働していけることをうれしく思う。