田辺三菱製薬(代表取締役:上野裕明氏)は20日、SGLT2阻害剤「カナグル」について、口腔内崩壊錠(OD錠)の剤形追加申請を、本日、厚生労働省に行ったと発表した。
カナグリフロジンは、糖を尿から排泄させることによる血糖低下作用に加え、腎臓の糸球体内圧を低下させること等により、腎保護作用を示すものと推察されている。
「カナグル錠」は、田辺三菱製薬オリジンの薬剤で、2014年7月に2型糖尿病治療剤として製造販売承認取得し、同年9月に販売を開始した。
また、2022年6月には、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。)の適応を取得している。
OD錠は、少量の水で錠剤が容易に崩壊することから、錠剤を飲み込むことが困難な嚥下機能が低下した患者、水分摂取に留意されている患者や高齢社にも服用が容易である。さらに、口腔内の唾液により水なしでも服用できるため、場所にとらわれることなく、規則正しく服用でき、継続的な治療が必要な2型糖尿病や2型糖尿病を合併する慢性腎臓病のある人の利便性の向上と服薬継続が期待される。
田辺三菱製薬では、2型糖尿病治療薬として、選択的DPP-4阻害剤「テネリア」、そして、「テネリア」と「カナグル」の合剤である「カナリア」を有し、「テネリア」については、2021年6月からOD錠を発売しており、「テネリアOD錠」は、現時点で、国内唯一の選択的DPP-4阻害剤のOD錠である。