医学系学生と供に「IBDream めし」を考案するオンラインイベント開催
武田薬品は18日、多くの炎症性腸疾患(IBD)患者の悩みの一つである食事について、医療系学生と共に、IBD を有するアスリートの“食べたい”を叶える夢のレシピ「IBDream めし」を考案するオンラインイベントを開催した。
今回、考案されたレシピは、エームサービスおよび管理栄養士の監修を受け、本年5月19日の世界IBD デーに当社疾患啓発サイトを通じて公表予定だ。
IBDは、腸を中心とする消化管粘膜に炎症が生じる疾患で、主に10代~20代で多く発症することが知られている。患者の多くは、頻回の下痢や血便、腹痛、発熱、さらには慢性疲労に悩まされながら日常生活を送っている。
武田薬品がIBD患者に実施したアンケートでは、脂質制限の必要性や、食べるものが限られてしまうなど、食事においても悩みを抱えていることが分かっている。
一方で、IBDは、症状が見た目には分かりづらく、また患者がどのようなことで困っているのか周囲の人に伝わりにくい疾患である。
武田薬品は、2020年よりIBDの好発年齢層である20代の医療系学生とともにイベントを毎年実施している。参加学生には、患者の気持ちを理解するためのシミュレーションプログラムである「In Their Shoes」を体験し、患者の食べたい気持ちに応える夢のレシピや患者の気持ちを代弁するポスターを考案している。
4回目となる今年も、IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)、APS-Japan(一般社団法人日本薬学生連盟)、栄養学生団体【N】に所属する16名の学生と共にレシピを考案した。IBDの好発年齢層である20 代の学生は、運動をしていたりスポーツに関心を持っていたりする人も多い。
従って、今回は、IBDを有するアスリートに寄り添った取り組みとするべく、事前に10名のIBDを有するアスリートの協力を得て、アスリートの要素を取り入れたIBDreamめしの開発を行った。
参加した学生からは、「In Their Shoes を体験して、IBD 患者さんはトイレが多いなどの悩みに加えて、対人関係などに精神的な苦痛を及ぼす可能性がることを学んだ」、「社会全体が IBD という疾患への理解を深めた上で、IBD 患者さんがご自身の状態を伝えやすい環境を作っていく必要があると感じた」といったコメントが寄せられた。