ALS治療薬ラジカヴァ 米国での投与患者数1万名突破 田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は17日、ALS(筋萎縮性側索硬化症)治療薬ラジカヴァについて米国での投与患者数が1万名を突破したと発表した。米国販売子会社のミツビシ タナベ ファーマ アメリカ(MTPA)が16日に公表したもの。 ラジカヴァおよびラジカヴァORS(経口剤)は、2017年8月、2022年6月にそれぞれ米国で治療薬として投与できるようになって以来、現在までに2000軒を超える米国の医療機関が1人以上の患者に処方している。
 その内、2022年6月1日から11 月30日までの6か月間に治療を開始した人の割合は79%で、2月までに3か月以上治療を続けている。
 ラジカヴァORSは、ラジカヴァと同じ有効性を提供する経口製剤であり、ピボタル試験でALSの身体機能の喪失を遅らせるのに役立つことが示された。

◆ Atsushi Fujimotoミツビシ タナベ ファーマ アメリカ社長のコメント
 この製品のマイルストーンは、ALS患者の支援に取り組む米国企業としてのMTPAの7周年に当たる。ALS のような重篤な衰弱性疾患を患う人々の満たされていないニーズに対処することは、我々にとって最も重要であり、このコミュニティに有意義な治療を提供することに引き続き注力したい。
 
◆ベンジャミン・リックス・ブルックスALS専門医のコメント
 ALS は、治療法のない壊滅的な疾患であるが、この疾患とともに生きている多くの人が、疾患の進行を遅らせる可能性のある治療を受けていることを知って心強い。

◆ALSとともに生きるJuan Reyes米国空軍退役軍人のコメント
 私は、2017 年に FDA によって治療が承認されたときに RADICAVA IV の投与を受け始めた。最近、家族と一緒にRV旅行に行く前に経口製剤に切り替えた。
 RADICAVA ORS は、輸液センターではなく外出先で治療を受ける柔軟性を提供してくれる。
 また、ALS 患者の擁護者および指導者として、他の人が彼らを助ける可能性のある治療オプションを持っていることの周知を奨励している。

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