新型コロナ対策で陰圧装置内臓トレーラーハウス医療機関に無償貸与 トレーラーハウスデベロップメント

車検付トレーラーハウス「MEDIC♙L-CUBE NP12」

 トレーラーハウスデベロップメントは1日、発熱外来診療やPCR検査等の感染症医療に活用できる冷暖房及び陰圧システム内蔵のトレーラーハウス「MEDICAL-CUBE NP12」(NPは、Negative Pressure)を開発し、10日から医療機関並びに自治体へ 20台、3カ月間の無償貸出を開始すると発表した。

独自開発した陰圧装置を室内に内蔵


同社では、従来品である「MEDICAL-CUBE12」を本年4月から新型コロナ対応を行う15の医療機関へ 6 カ月間の無償貸出を行なった。政府による緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルス感染が全国的に拡大を続け、その終息の見通しも難しい状況が続いている。こうした中、同社では、貸出先の医療機関へのアンケートを実施し、改善点や必要な機能等のヒアリング実施した。今回の「MEDICAL-CUBE NP12」は、これらの貴重な医療現場の声を反映し使いやすくなった改良品だ。
 同トレーラーハウスは、独自に開発設計した陰圧装置を内蔵している。米国疾病管理予防センター(CDC)ガイドラインの1時間当たり12回以上の室内換気及び室内外の気圧差 2.5Pa以上の陰圧性能を有し、室内からの排気は HEPAフィルターにより浄化したうえで排出する。
 また、陰圧装置の配置は室内の気流方向にも配慮しており、診療や検査にあたる医療従事者が患者から飛沫等を浴びにくい空気の流れを実現している。 付属する階段についても改善意見が多く寄せられたため、ステップ幅を小さくした5 段階段と踊り場デッキを新たに開発した。「MEDICAL-CUBE NP12」とのセット利用で、高齢者や子供が昇降しやすくなっている。
 秋以降はインフルエンザ感染も流行する時期である。院内での二次感染防止のため陰圧環境並びにエアコン空調を備えた「MEDICAL-CUBE NP12」は、気候に左右されずに屋外で安心出来る発熱外来診療環境が実現できる。自動車であるトレーラーハウスは、仮設プレハブ等と異なり建築確認が不要だ。従って、敷地内の駐車場・空地等の屋外スペースへの短時間設置が可能である。
 「MEDICAL-CUBE NP12」の無償貸出の概要は次の通り。
・無償貸出の予約受付:9月1日から予約受付開始
・無償貸出期間:3カ月間
・利用開始:9月10日~(順次貸出)
・貸出対象:新型コロナ対応を行う医療機関並びに自治体
・想定用途:発熱外来診察室・待合室、PCR検査室など
・無償貸出台数:20台(1機関あたり1台)
・往復運搬費、設置作業費も含め無償。
・土地側の電源工事費は使用者側で負担。

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