セフィデロコル 台湾で新薬承認申請受理 塩野義製薬

 塩野義製薬は13日、新規シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬「セフィデロコル」について、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)に新薬承認申請(NDA:New Drug Application)を行い受理されたと発表した。
 同申請は、塩野義製薬グループ会社の台湾塩野義が、治療選択肢が限られるグラム陰性菌に感染した成人患者の治療を適応として行ったもの。
 薬剤耐性(Antimicrobial resistance:AMR)は、「サイレントパンデミック」と呼ばれ、国際的な連携により対策を講じなければ、2050年までに年間1000万人以上が命を落とす問題に発展すると予測されている。
 現時点で使用可能な治療薬は限られており、アンメットメディカルニーズが高い感染症の一つである。台湾においてセフィデロコルが承認されれば、同地域で薬剤耐性菌による感染症で苦しむ患者に対する新たな治療薬選択肢となることが期待される。
 セフィデロコルは、欧米において承認を取得し、現在米国および欧州各国で販売されている。同社グループは、AMR感染患者への治療貢献、あるいは将来の脅威への備えとして、台湾や日本、中国等でのセフィデロコルの開発や承認審査対応に引き続き注力するとともに、The Global Antibiotic Research and Development Partnership(GARDP)およびClinton Health Access Initiative(CHAI)との3者連携契約4を通じて、多くの低中所得国、高中所得国で本新規抗菌薬を必要とする患者へのアクセス改善に取り組んでいく。

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