田辺三菱製薬は9日、ラジカヴァ経口懸濁剤について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症とする承認を8日にカナダで取得したと発表した。
ラジカヴァ経口懸濁剤は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:ラジカット」および「ラジカット点滴静注バッグ」と同一有効成分を含む製剤である。
ラジカヴァ経口懸濁剤は、5ミリリットルを1日に1回、経口または胃ろうから投与される。ラジカヴァの投与経路は点滴静注に限られていましたが、2022年5月12日にラジカヴァ経口懸濁剤(米国製品名:RADICAVA ORS)が承認された米国では、経口や胃ろうから投与できるという新たな選択肢が増えたこともあり、既に9月末時点で約2000人のALS患者に使用されている。ALS患者数は、カナダで約3000人、米国で約2万人と推定されている。
田辺三菱製薬グループは、注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者の負担を軽減するため、ラジカヴァ経口懸濁剤を新たなALS治療の選択肢として届けられるよう既に承認となった米国、カナダ以外にも、日本およびスイスでの承認申請を実施している。