カーボンニュートラルの実現に向け「エネルギー生産性倍増」を宣言 オムロン ヘルスケア

気候変動に関する国際イニシアチブEP100へ加盟

 オムロン ヘルスケアは8日、オムロンが加盟した国際イニシアチブEP100で宣言した「2040年までに1Gwhあたりの売上高比率を、グローバルで2016比200%にする」という目標に向けて、脱炭素・環境負荷低減に取り組むことを明らかにした。
 同社は、長期ビジョン「Shaping the Future 2030(以下SF2030)」の中で、環境にやさしい「オフィス」「製品設計」「ものづくり」の観点から、脱炭素・環境負荷低減の実現に取り組んでいる。そのうちの注力テーマの1つが「エネルギー生産性の向上」だ。
 SF2030の1st stage(2022~2024年度)の目標として、血圧計や体温計の国内生産拠点である松阪事業所における「エネルギー生産性倍増(2020年度比)」を掲げ、「エネルギー消費量を減らしながら、生産量を倍増する仕組みづくり」に取り組んでいる。
 この取り組みではオムロンの制御機器事業とソーシャルソリューション事業と連携し、生産におけるエネルギー消費を減らしながら売上成長を実現することを目指す。
 現在、松阪事業所では、生産ラインの集約や物流動線の見直し等の生産改善により、生産性の向上に取り組んでいる。今後は、オムロンの制御機器事業の技術で消費エネルギーを可視化。生産ラインの稼働状況に合わせた電力消費の最適化や、生産状況に応じて設備のエネルギー消費を減らす取り組みを進める。
 例えば、電子部品実装ラインでは、基板を加熱する工程で大量の電力を消費しる。そこで、オムロンのエネルギー制御技術で品質を保ちながら設備の電力消費を抑え、可視化されたエネルギーデータに基づいて稼働率を高めることでエネルギー生産性を向上する。
 オムロン ヘルスケアでは、世界110ヵ国以上に血圧計をはじめとする健康医療機器を届ける企業の社会的責任として、脱炭素時代にふさわしいサステナブルなものづくりを通じ、健康寿命の延伸に役立つ製品を生産していく。さらに、同社のミッションである「世界中の人々の健康ですこやかな生活」が持続的に続くようチャレンジする。

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