HGF遺伝子治療用製品 慢性動脈閉塞症での安静時疼痛適応追加の国内開発中止 アンジェス

 アンジェスは7日、これまで開発を進めていたHGF 遺伝子治療用製品 (コラテジェン、販売元:田辺三菱製薬)の慢性動脈閉塞症における安静時疼痛の適応追加に向けた国内開発を中止すると発表した。
 同社は、HGF遺伝子治療用製品の慢性動脈閉塞症の安静時疼痛に対する適応追加のためのP3相臨床試験の投与を完了し、これまでデータの整理、分析を行ってきたた。その結果、安静時疼痛に関する主要評価項目である二重盲検試験期(ステージ 1)において 12 週後の安静時疼痛(VAS)の投与前値からの変化量においてプラセボ群に対して有意差を見出すことができなかった。
 この結果に基づき、HGF 遺伝子治療用製品の慢性動脈閉塞症の安静時疼痛の適応追加に向けた国内開発を中止したもの。
 HGF遺伝子治療用製品は、アンジェスが設立以来手がけてきた主力のプロジェクトで、2019年3月に、日本国内における慢性動脈閉塞症の下肢潰瘍の改善を効能、効果又は性能として条件及び期限付製造販売承認を取得し、2019年9月より国内初の遺伝子治療用製品として発売を開始した。
 その後、同承認取得を目指して製造販売後承認条件評価のための目標症例数の患者登録を完了している。
 また、日本国内においては、慢性動脈閉塞症の安静時疼痛の適応追加に向けたP3相臨床試験の投与を2021年12月に完了している。
 さらに、米国における慢性動脈閉塞症の下肢潰瘍患者を対象としたP2相臨床試験も目標症例数60症例に対し8割を超えて登録が進んでおり、概ね計画に沿って進捗している。
 アンジェスは、日本国内においては、慢性動脈閉塞症の下肢潰瘍の改善を効能、効果又は性能とする同承認の取得に向けた申請の準備を計画どおり進めていく。
 さらに、米国においては、下肢潰瘍を有する慢性動脈閉塞を対象とした後期P2相臨床試験を継続し、早期に臨床試験のステージを進捗させられるよう開発を進めていく。
 今回の慢性動脈閉塞症の安静時疼痛の適応追加に向けた国内開発の中止に伴う同社の通期連結業績、財政状態への影響については軽微であう。今後、開示すべき事象が発生した場合には、速やかに開示する。

タイトルとURLをコピーしました