肺の日にちなんで肺NTM症テーマに啓発イベント インスメッド

写真左から:清水社長、酒井 一圭、後上 翔太、小田井 涼平、森本氏

 インスメッドは7月28日、肺の日である8月1 日に先駆けて、「コロナだけではない、知っておきたいもうひとつの感染症、肺NTM症」をテーマに啓発イベントを開催した。
 同イベントは、「肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)」の認知向上と正しい疾患理解を促進することを目的としたもの。
 第1部では、肺 NTM症診療の第一人者である結核予防会複十字病院呼吸器センター 医長の森本耕三氏が、肺NTM症について講演。
 森本氏は、「肺NTM症の感染源は、身近な水回りや土壌にある。この疾患は、日常生活や趣味を楽しむ中で誰もが感染する可能性がある」と紹介。
 さらに、「リスクのある人が長引く咳や痰が続くときは、早めに医療機関を受診して適切な診断と治療を受けていただきたい」と訴求した。
 第2部のパネルディスカッション「謳歌世代。心も、身体も気持ちよく生きていこう!」では、森本氏とともに登壇した歌謡コーラスグループ純烈が、「肺NTM 症については初めて聞いた」と感想を述べた。
 その上で、「感染源が身近な水回りや土壌にあること、ファン層である中高年女性に患者さんが多いことを知った。皆様、体調に異変を感じたら病院に行きましょう。そして肺NTM症も知っていきましょう!」と呼びかけた。
 また、森本氏、純烈のメンバー、清水信秀インスメッド社長それぞれが、「肺句」と題した「肺」にちなんだ川柳を詠んだ。それぞれの肺句は以下の通り。

◆森本耕三氏: NTM 知って守ろう 大事な呼吸
◆歌謡コーラスグループ純烈
・酒井一圭: 謳歌世代! 純烈と元気に 肺チーズ!!
・小田井涼平: 泣かぬよう とにかく見せよう 肺の中
・後上翔太: 青空に 我が肺負けず 曇りなく
◆清水氏: 深呼吸 おなかも空気か 子に問われ

 インスメッドは、今後も肺NTM症の罹患率が比較的高い謳歌世代はもちろん、全ての世代の人が、呼吸器感染症に負けずに、心も身体も気持ちよく人生を謳歌できるよう応援していく。
 肺NTM症は、非結核性抗酸菌(NTM)という細菌が肺に感染することにより発症する感染症だ。日本においては、2007年から2014 年の7年間において人口 10万人あたりの罹患率は 2.6倍増加。現在では、肺結核をしのぐ罹患者数となっているが、その認知率は1 割(10.1%)にとどまっている。
 特に、日本は、肺NTM症の患者数が推定 1万5000人から1万8000人とされ、人口比からも米国や欧州と比較して患者数が多いとされている。
 肺NTM症の主な症状として、咳嗽、喀痰、血痰、倦怠感、体重減少などが挙げられるが、症状の強さや疾患の経過は患者によって異なる。
 厚生労働省の人口動態調査(2018年)では、国内の肺NTM症による死亡者数は年間1000人を超える など、特に近年では女性の罹患者および死亡者が増加の推移を辿っている。
 また、NTMは、日常生活で身近な誰もが接することのある水回りや土壌に生息しており、特に「やせ型の中高年女性に好発する」ことが、過去の研究で明らかになっている。

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