ブコラム口腔用液 学校等でのてんかん発作時の職員らによる投与留意点公表 武田薬品

 武田薬品は26日、てんかん重積状態治療剤「ブコラム口腔用液」について、学校等におけるてんかん発作時に、教職員等が同剤の投与を行う場合の留意点を公表した。
 同留意点は、内閣府、文部科学省、厚生労働省から発出された本年7月19日付の事務連絡「学校等におけるてんかん発作時の口腔用液(ブコラム)の投与について」に基づくもの。
 武田薬品は、ブコラムについて患者の家族から相談を受けた学校・保育所等の関係者にブコラムの使い方などを理解・確認して貰うために、ウェブサイトを通じてブコラムについて情報提供を行っている。
 同事務連絡は、学校、保育所、幼保連携型認定こども園、放課後児童健全育成事業、放課後子供教室、認可外保育施設等において児童生徒等がてんかんの発作を起こした場合に、当該児童生徒等に代わって教職員等が口腔用液「ブコラム」の投与を行うことについて、文部科学省等から厚生労働省医政局医事課に対して行った照会に対する回答に基づいたもの。
 文部科学省等からの照会事項は、次の原文の通り。

 「学校、保育所、幼保連携型認定こども園、放課後児童健全育成事業、放課後子供教室、認可外保育施設等で在籍する幼児、児童、生徒又は利用する児童がてんかんによるひきつけを起こし、 生命が危険な状態等である場合に、現場に居合わせた教職員を含む職員又はスタッフが、口腔用液「ブコラム」を自ら投与できない本人に代わって投与する場合が想定されるが、当該行為は緊急やむを得ない措置として行われるものであり、次の4つの条件を満たす場合には、医師法違反とはならないと解して良いと厚生労働省医政局医事課から回答を得た。4つ条件は、次の通り。

① 当該児童等及びその保護者が、事前に医師から、次の点に関して書面で指示を受けていること。

学校等においてやむを得ずブコラムを使用する必要性が認められる児童等であること
ブコラム使用の際の留意事項
② 当該児童等及びその保護者が、学校等に対して、やむを得ない場合には当該児童等にブコラムを使用することについて、具体的に依頼していること。依頼は、医師から受けたブコラムの使用の際の留意事項に関する書面を渡して説明しておくこと等を含む。

③ 当該児童等を担当する教職員等が、次の点に留意してブコラムを使用すること。

当該児童等がやむを得ずブコラムを使用することが認められる児童等本人であることを改めて確認すること
ブコラムの使用の際の留意事項に関する書面の記載事項を遵守すること
④ 当該児童等の保護者又は教職員等は、ブコラム®を使用した後、当該児童等を必ず医療機関で受診させること

なお、厚生労働省医政局医事課は、「一連の行為の実施に当たっては、てんかんという疾病の特性上、学校等において在籍する幼児、児童、生徒又は利用する児童のプライバシーの保護に十分配慮がなされるよう強くお願いする」と要望している。

タイトルとURLをコピーしました