オプジーボとヤーボイの併用療法 尿路上皮がんのP3試験でOSの主要項目未達 小野薬品

 小野薬品は19日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、P3相CheckMate-901試験の最終解析においてPD-L1発現レベルが1%以上の患者における全生存期間(OS)の主要評価項目を達成しなかったと発表した。連携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が16日に公表したもの。
 CheckMate-901試験は、未治療の切除不能または転移性尿路上皮がん患者のファーストライン治療薬として、オプジーボとヤーボイの併用療法を標準化学療法と比較評価したP3相試験。
 BMSは、試験データについて盲検性を維持しており、独立データモニタリング委員会は、同試験を継続し、他の主要評価項目および副次評価項目を評価するよう推奨した。解析時点で、新たな安全性シグナルは認められなかった。
 CheckMate -901試験では、シスプラチンによる化学療法に不適格な切除不能または転移性尿路上皮がんの患者においても、オプジーボとヤーボイの併用療法を評価している。
 また、CheckMate-901試験のピボタルなサブ試験では、シスプラチンによる化学療法に適格な患者を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法単独と比較評価を行っている。
 CheckMate -901試験の主要試験およびサブ試験は進行中で、BMSは試験の追加データの結果がわかり次第発表する予定だ。
 オプジーボとヤーボイの併用療法は、これまでに非小細胞肺がん、転移性悪性黒色腫、進行腎細胞がん、悪性胸膜中皮腫および食道扁平上皮がんの5つのがん腫に対する6つのP3相試験において、OSの有意な改善を示している。
 また、オプジーボは、転移性尿路上皮がんのセカンドライン治療および筋層浸潤性尿路上皮がんの術後補助療法においても臨床ベネフィットを示している。

◆BMS泌尿生殖器がん領域、バイスプレジデント兼開発プログラム責任者のDana Walker(M.D.、M.S.C.E.)氏のコメント
 近年の医療の進展にもかかわらず、転移性尿路上皮がんは現在も治療が難しく、患者さんの生存期間を延長できる治療選択肢は限られている。
 オプジーボとヤーボイの併用療法は、治療困難な複数の進行がんで持続的かつ長期にわたる生存期間の改善を示してきた。
 CheckMate-901試験の最終解析では、PD-L1発現レベルが1%以上の尿路上皮がん患者さんで同様のベネフィットが示されず、残念に思う。
 今後も尿路上皮がんにおける研究に注力し、CheckMate-901試験のその他のデータを待ちたい。

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