小野薬品は12日、オプジーボについて、11日に尿路上皮がん術後補助療法の効能追加承認を台湾食品薬物管理局(TFDA)から取得したと発表した。
対象は、「根治切除後の再発リスクが高い尿路上皮がん患者の術後補助療法」
今回の承認は、根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がん患者の術後補助療法として、オプジーボ単剤療法をプラセボと比較した多施設国際共同無作為化二重盲検P3試験であるCheckMate-274試験(ONO-4538-33)結果に基づくもの。同試験において、オプジーボ単剤療法群は、プラセボ群と比較して、主要評価項目である全無作為化患者およびPD-L1発現レベルが1%以上の患者における無病生存期間(DFS)で統計学的に有意な延長を示した。
同試験におけるオプジーボ単剤療法の安全性プロファイルは、オプジーボ単剤療法でこれまでに認められているものと一貫していた。
CheckMate-274試験では、オプジーボ単剤(240 mg)またはプラセボを2週間間隔で投与する群に1:1の割合で無作為に割り付けられた。投与は、再発または忍容できない毒性の発現が認められるまで、あるいは患者が同意を撤回するまで、最長1年間継続された。
同試験の主要評価項目は、無作為化された全ての患者およびPD-L1発現レベルが1%以上の患者における無病生存期間(DFS)。主な副次評価項目は、全生存期間(OS)、非尿路上皮無再発生存期間および疾患特異的生存期間である。
尿路上皮がんは腎盂、尿管、膀胱および尿道に発生する腫瘍で、そのほとんどが膀胱がんである。病理組織学的には膀胱がんの90%以上を尿路上皮がん(移行上皮がん)が占めている。
台湾では、年間約2400人が新たに膀胱がんと診断され、年間約1100人の死亡が報告されている。