大阪府薬剤師会は14日、定例記者会見を開催し、乾英夫会長が1期2年を振り返って「コロナ禍で目まぐるしい対応が求められたが、会議や研修会におけるオンラインのインフラ整備は完了した」と断言。薬機法改正への対応については「道半ば」とし、「薬局現場で行われている‟患者に対する一元的かつ継続的な管理”を目に見える形で示すのがこれからの課題である」と強調した。
また、12日に「今こそつなごう、女性の力」をテーマに開かれた「OPL(大阪ファーマシストレディース)」にも言及し、「今年7月の参議院選挙に向けて、神谷まさゆき日薬連盟組織内統一候補の支援の輪を広げていくための具体的な施策が確認された」と報告した。
コロナ禍に置けるオンラインのインフラ整備では、「ハード・ソフトを完備して、会員薬剤師・薬局には、各種研修会や会議も含めて臨機応変に情報提供できるようになった。研修認定制度の要件等も府薬の研修会の活用により対応して頂いた」と明言。さらに、「21年度後半からは、地域薬剤師会での会議や情報伝達においてもWebでの対応が可能になった。WithコロナからAfterコロナに向けてこの流れは止まらない」と訴えかけた。
その一方で、新年互礼会などリアルでの集会ができなかったデメリットにも触れ、「我々執行部の考え方を会員各位に伝えるのは困難であった」と指摘。その上で、「こうした中、昨年夏の第4波の中で、大阪府下全ブロックにおいてブロック会議を開催して貰った。人数制限を余儀なくされたものの、実際にお話しできたのは大変大きかった」と感想を述べた。
「道半ば」とした薬機法改正への対応は、「現場で行われている患者に対する継続的な管理の実態を如何にして集め、目に見えるものにしていくかがこれからの課題である」との考えを示した。
薬剤師の新型コロナワクチン集団接種事業への参画にも言及し、「予診票のチェックやお薬手帳の活用などで同事業に寄与できた。ワクチン接種事業へ参画によって、地域包括ケア事業に薬局・薬剤師が必要であることを示せたのは非常に大きい」と評価した。
また、薬剤師によるワクチン接種も、「行政から要請があった時にはしっかりと対応できるように、全国、特に大阪では医師会の協力を得て接種ができる薬剤師を養成していきたい」と訴えかけた。
2年前の小林化工の不祥事に端を発した後発品を中心とする医薬品不足では、「国の安定供給制度に対する綻びが出た。私自身40年以上の薬剤師経験においても初めての出来事である。早急に解決してほしい」と強く要望。その上で、「毎回、処方される医薬品がコロコロ変わる現状において、患者さんから大きなクレームが出ていないのは、現場の薬剤師が丁寧に説明しているからである。その点をもっとアピールすべきであった」と反省した。
2025年に向けては、「患者のための薬局ビジョン実現に向けて、大阪府薬では府下全薬局がかかりつけ薬剤師・薬局の職能を果たすことが実現できるように次期の事業計画を策定している」と説明した。
OPLフォーラムについては堀越博一専務理事が、「松川るい参議院議員、本田あきこ参議院議員、山本信夫日薬連盟会長らを来賓に迎えて開催した。神谷候補は、新型コロナ濃厚接触者となり、Webでの参加となったものの、その誠実な人柄でレディースの好感度は高かった」と報告。
グループディスカッションでは、神谷候補をもっと知ってもらうために「後援会名簿を増やす」、「支部活動を活発化する」、「藤井基之候補から受け継いだイメージカラーである緑色の物を身に着ける」、「緑色のマスクを配布する」などの具体策が寄せられた。