小野薬品は31日、2021年度業績を上方修正を売上収益・各利益ともに上方修正すると発表した。修正した2021年度業績予想は、次の通り(カッコ内は前回公表予測比)。
売上収益3600億円(150億円増)、営業利益1070億円(40億円増)、税引前利益1090億円(40億円増)、当期利益831億円(15億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益830億円(15億円増)、基本的1株当たり当期利益166.47円。
売上収益は、慢性腎不全の適応が追加された「フォシーガ錠」などの主要新製品を中心に前回公表予想を上回る見込み。また、ロイヤルティ収入が想定を上回る推移に加え、為替が想定より円安となった影響もあり前回公表予想を上回る見込みであるため、前回公表予想に比べ150億円上方修正し3600億円を予想している。
売上原価は、前回公表予想に比べ20億円減少の930億円を予想。研究開発費は、前回公表予想から変更はない。
販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「フォシーガ錠」の売上拡大に伴うコプロフィーの増加およびデジタル・IT投資の増加を見込み、前回公表予想に比べ30億円増加の770億円を予想している。
その他の費用は、PD-1抗体関連特許に関する訴訟の和解に伴う解決金50億円および京都大学への寄付金230億円と、すでに計上していた特許権等実施料引当金207億円との差額73億円の計上に加え、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とのオプジーボに係る提携契約に関連する費用の計上などにより、前回公表予想に比べ105億円増加の125億円を予想している。
これらの結果、営業利益は前回公表予想に比べ40億円増加の1070億円、税引前利益は40億円増加の1090億円、当期利益は15億円増加の831億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は15億円増加の830億円を予想している。