小野薬品は20日、オプジーボについて、台湾現地法人の台灣小野藥品工業股份有限公司(台湾小野)が、化学療法との併用療法による胃がん、胃食道接合部がんおよび食道腺がんに対する効能追加の承認を14日に台湾食品薬物管理局(TFDA)より取得したと発表した。
適応症は、PD-L1 発現率にかかわらず、フルオロピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法との併用療法による HER2 過剰発現を伴わない進行または転移性胃がん、胃食道接合部がんおよび食道腺がん。
今回の承認は、未治療のヒト上皮細胞増殖因子受容体2型(HER2)陽性以外の進行または転移性胃がん(GC)、胃食道接合部がん(GEJC)および食道腺がん(EAC)患者を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検P3CheckMate -649 試験の結果に基づくもの。 同試験では、割り付けられた全ての患者およびcombined positive score(CPS)が 5 以上の PD-L1 陽性患者の両方において、オプジーボと化学療法の併用療法が、化学療法と比較して、全生存期間(OS)で統計学的に有意な改善を示した。
オプジーボと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された個々の治療のものと一貫していた。
未治療のHER2陽性以外の進行または転移性 GC、GEJC および EAC患者を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価したCheckMate-649試験の詳細は、次の通り。
オプジーボと化学療法の併用療法群の患者は、オプジーボ 240 mgと5-フルオロウラシル、ロイコボリンおよびオキサリプラチン(FOLFOX)を 2 週間間隔、もしくはオプジーボ360mg とカペシタビンおよびオキサリプラチン(CapeOX)を3 週間間隔で投与を受けた。
化学療法群の患者は、FOLFOXを2週間間隔、もしくはCapeOXを3週間間隔で投与を受けた。
投与は、病勢進行もしくは忍容できない毒性が認められるまで、または患者が同意を撤回するまで、最長2年間継続された。
同試験の主要評価項目は、CPS が5 以上のPD-L1 陽性患者におけるOSおよび盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による PFS である。
主な副次評価項目は、CPSが1以上のPD-L1陽性患者および割り付けられた全ての患者におけるOSおよびPFS、ならびにCPSが1以上および5以上のPD-L1 陽性患者と割り付けられた全ての患者における BICR の評価による奏効率(ORR)。