モデルナ社製コロナワクチンの一部ロット自主回収で調査結果公表  武田薬品

 武田薬品とモデルナ社は1日、武田薬品が日本での供給を担うモデルナ社製コロナワクチンの「一部ロットの自主回収」に関する調査結果を公表した。調査結果文書は、発生事象と、その時期、および対応策の明確化を目的に作成されたもの。
 粒子状異物に関する品質情報のあったロットならびに同じ時期に同じ製造ラインで製造された2ロットの計3ロットについて、8月26日に使用見合わせを行い、9 月 2 日より自主回収を実施した。
 特に、粒子状異物の解析、根本原因の分析および医療上の安全性評価については、同ワクチンの開発社であり製造を担うモデルナ社、モデルナ社の欧州の製造委託先であるスペインのROVI社および武田薬品が実施した調査に基づき詳細を記述している。
 加えて、モデルナ社と武田薬品が合同で実施したROVI 社のスペインの製造工場に対する特別監査に基づく情報も含まれている。
 調査結果に記載されている根本原因の分析、粒子の解析および医療上の安全性評価についての要約は次ぐの通りです。

 自主回収したモデルナ社製ワクチンの1つのロットのバイアル内に混入された粒子状異物は、ごく微量の316Lステンレススチール粒子で、被接種者の安全を脅かすものではなく、この製品のベネフィット・リスク評価に悪影響を与えるものではない。

 自主回収したロットのうち一つのロットで確認された粒子状異物である粒子は製造ラインモジュール(ワクチンの打栓を行う過程の機器のひとつ)に取り付けられた2つの金属部品の接触に起因していると考えられる。

 この接触は部品の設置不具合によるもので、スターホイールと、ゴム栓をスターホイールに供給する部品の間に保つべき1ミリの隙間を目視で見誤ったことによる ROVI 社における人的過誤である。

 改善策として、製造ライン切り替えに関する標準業務手順書の改善と1ミリの隙間を空けて組み立てることが出来る新たな精密測定器の活用が含まれており、今回の問題の再発リスクの抑制につながると考える
 同調査結果および根本原因の分析に基づき、今回の事象の範囲が特定できたので、是正・再発防止措置の実施により再発リスクの抑制に繋がるものと期待される。
 これらの対応は、武田薬品と連携したうえで、モデルナ社が直接的な監督・確認する。根本原因の分析および原因究明の合同監査に基づく是正・再発防止措置の項目については当調査結果に記載している。
 モデルナ社製ワクチンは、その安全性と有効性のプロファイルが確立されており、現在までに45カ国で2億回以上、1億1000万人以上に接種され、COVID-19の収束に向けた世界的な闘いにおいて、重要な一要素となっている。

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