NTTドコモ・ベンチャーズ(NDV)は25日、同社が運用するファンドを通じて、患者と医師をつなぐ日本最大の時間外救急プラットフォーム「ファストドクター」を運営するファストドクター社に出資を行ったと発表した。
NTTドコモでは、健康増進を支援するヘルスケアサービスから、早期発見、適切な治療につなげるメディカルサービスまでを一気通貫で提供する取り組みを進めており、ファストドクター社が提供する「時間外救急の総合窓口」のサービスは、こうした取り組みとの親和性が高いことから、今回の出資に至った。
今後、NDVは、ファストドクター社とNTTグループとの連携を支援することで、新たな価値創造に向けた取り組みを推進していく。
高齢化を背景に、医療の需要が年々高まる中、救急医療体制の維持が課題になっている。特に、通院アクセスが困難な夜間や休日においては、軽症患者の救急車利用による救急医療リソースのひっ迫などが課題になっている。
「ファストドクター」は、全国10都府県の医療機関から構成され、1100名以上の医師(常勤、非常勤)が活動する時間外救急の総合窓口だ。
「患者の不安」と「地域のかかりつけ医の負担」の低減を目的に、患者からの相談に応じて、救急病院の案内や、必要時には「救急オンライン診療」「救急往診」を実施し、医療リソースがひっ迫しやすい夜間や休日における適切な受診行動を支援している。
コロナ禍では、東京都や大阪府といったコロナ陽性患者が急増する地域において、自治体から自宅療養患者の医療支援を受託するなど、社会貢献性の高い事業を展開している。
こうした取り組みは、救急医療リソースの負担軽減につながり、救急医療体制の持続可能性を高めることにつながる。また、コロナ禍を契機として、自宅で受けられる医療サービスの需要は今後も高まるものと期待される。