武田薬品は6日、2014年にシャイアー社がアッヴィ社からの買収申し出の取下げに関連して受領した違約金に対するアイルランドでの課税と未払い利息の引当金として、626億9400万円を2021年度第1四半期の連結財務諸表に計上することを明らかにした。
今回の四半期決算修正は、アイルランド税務不服審査委員会より、アイルランド歳入庁からの「シャイアー社が2014年10月にアッヴィ社から受領した違約金に対する課税」通知を支持する裁定の影響を反映したもの。
同裁定に対して武田薬品は、「シャイアーは2019年1月に同社によって買収されていることから、アイルランド裁判所への控訴を含め、可能なあらゆる法的手段を以って異議を申し立てていく」としている。
また、その他の2021年度第1四半期決算資料の該当箇所についても、同後発事象の影響を同様に反映して修正し、同社ウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/financial-results/)に掲載している。
なお、同件に係る税務費用は、武田薬品の本業に起因しない非定常的な事象に基づくものと考えられるため、同後発事象による2021年度第1四半期のCoreおよび実質ベースの実績への影響はない。
現時点では、2021年度通期の業績予想については変更はない。2021年度通期の業績予想は、同裁定とその他の要因も含めて考慮し、適切な時期に見直す。
なお、同裁定による2021年度通期のCoreと実質ベースの見通しへの影響はない。