大うつ病性障害治療薬候補zuranolon P3試験で好結果  塩野義製薬

 塩野義製薬は16日、同社が国内で開発を進めるうつ病・うつ状態治療薬zuranolone(S-812217)について、Sage社とBiogen社が大うつ病性障害を対象に実施したP3試験で良好な結果を示したと発表した。
 Sage社とBiogen社が公表したP3試験結果では、主要評価項目である投与開始15日目におけるHAMD-17トータルスコアは、プラセボ群と比較してzuranolone 50 mg投与群で統計的に有意な変化(p = 0.0141)を示し、臨床的に意味のあるうつ症状の改善効果が確認された。
 投与開始3、8、および12日目のHAMD-17トータルスコアの結果から、同剤の速やかな効果発現が確認された。
 投与開始15日目にzuranolone投与群で改善効果が見られた被験者は、42日目(投与終了後4週間)においてもHAMD-17トータルスコアの改善効果を平均86%維持した。
 Zuranoloneの忍容性は概ね良好であり、以前の臨床試験と一致する安全性プロファイルを示した。Zuranolone投与群の試験完了率は90.3%であった。
 zuranoloneの国内開発では、現在塩野義製薬がうつ病・うつ状態を適応症とするP2試験を実施中であり、2021年度第2四半期中に速報データの入手を予定している。

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