3~12歳のこどもがいる母親1000人の約70%が検温 オムロンヘルスケアが調査

そのうち2人に1人が「検温は家族や周りへの配慮」と認識

 オムロンヘルスケアは18日、3歳~12歳のこどもがいる母親1000人を対象に実施した「検温の実態と体温計の使用状況」調査結果を発表した。同調査は、新型コロナ感染症拡大にともなう検温意識の変化や、こどもの検温の実態を明らかにすることを目的としたもの。
 調査結果では、約70%の母親自身が検温しており、そのうち約60%は毎日検温していることが判明し、検温が健康管理の一環として定着している。 また、検温している母親の2人に1人が「検温は家族や周りへの配慮」捉えている現状が明らかになった。
 一方、こどもの92.3%が検温しているものの、自分で検温しているこどもを持つ母親の半数以上は、「こども自身では体温が正確に測れていない」と感じている。

 調査概要と調査結果の詳細は、次の通り。

【調査概要】
■調査目的 :新型コロナウイルスの流行で検温の定着や体温計の所持状況、使用実態を調査する。

■調査対象 :関東、関西在住の3歳~12歳のこどもがいる女性1076人(20代 266人、30代 266人、40代 272人、50代272人)

■調査エリア :関東、関西

■調査方法 :インターネット調査

■調査期間 :2021年2月8~12日

【調査結果】

1.現在検温を行っている人は約70%に上り、2人に1人は毎日検温をしている。検温している理由の3割以上は「勤務先、こどもの通学先への報告」。現在、「母親自身が検温しているか」を聞いたところ、69.8%が「はい」と回答。「はい」と回答した人の検温頻度は、「毎日している」が半数以上となった。


 検温を行っている理由は、「新型コロナウイルスにかかっていないかの確認」が41.7%と最も多く、次に「勤務先への報告」が36.1%、「こどもの通園・通学先で保護者の検温が必要」が34.1%となり、新型コロナウィルス感染症の拡大をきっかけに、検温を積極的に取り入れていることが判った。

2.現在検温を行っていないと回答した325人に、「過去に検温していたか」を質問したところ、約30%は「新型コロナウイルス感染症拡大時(第1波、第2波)に検温していた」と回答。新型コロナウイルス感染症が流行し始めた当初は検温を行うも、長期化により個人差が出てきている。
検温をしていない理由で最も多かったのは、「熱があるとわかる(発熱の自覚症状がある)」が50.8%、次に「習慣がなく忘れる」34.2%。これまでの経験から、発熱時の症状がわかるため、検温を行っていない実態が判明した。
 
3.「現在こどもが検温しているか」の質問では、92.3%が検温していることが判った。その理由は、「学校、幼稚園、保育園等への報告」が95.0%となり、提出義務により検温している家庭が多かった。
 また、日々の健康管理のために検温している家庭も13.6%あった。こどもは7~9歳から自分で測定している家庭が多いことも判った。


 だが、こどもが自分で検温している家庭の母親806人に、「こどもが自分で検温する際に体温が正確に測れていないと感じているか」を聞いたところ、60.2%が「正確に測れていないと感じる」と回答している。

4.6割以上の家庭が、体温計を2台以上保有している。複数台もっている理由は「コロナ禍を理由に追加購入」「衛生面」の回答が3割以上。複数台を所持していても、体温計を持ち歩かない。
 家庭にある体温計の台数は、2台が最も多く48.5%となった。2台以上持っている716人の理由は、「紛失したと思い購入」が最も多く26.8%。次に「コロナ禍を理由に追加購入」が19.4%、「衛生面で使い分けるために購入」が10.9%となり、3割以上が新型コロナウイルス感染症によって衛生面での意識が高まっている。
 だが、「体温計を外出時に持ち歩いているか」の設問では、95.5%が「持ち歩いていない」と回答。ほとんどの人が家で検温をしていることが判った。

5.95%の家庭が「わき」で検温する体温計を保有、他の部位と比較して圧倒的に多い。
 今使用している体温計の種類は「わき」で測るタイプが最も多く、95.0%となった。次に非接触体温計のおでこが15.5%となり、新型コロナウイルスの流行により、新たに購入したことが予測できる。日本では、わきでの検温が浸透している。

6.現在検温している方の2人に1人は、検温を「家族や周りへの配慮として重要」と捉えている。今後の検温への意識は「今後も検温は重要だと思うので続けたい」が62.6%。
 現在検温している751人の検温する際の意識として当てはまるものは、「健康管理」が最も多く62.8%となり、次いで「家族や周りへの配慮として重要」と回答した方が55.4%という結果になった。


 また、今後の自身とこどもの検温についての意識を聞いたところ、現在自身の検温をしている人は「今後も検温は重要だと思うので続けたい」との回答が62.6%となった。
 一方、検温していない人は「計測の義務があれば測るが、義務がなければ測らない」との回答が43.7%となったが、「今後も検温は重要だと思うので続けたい」も24.9%存在しており、健康管理における検温の重要性が認知されていることが判った。

 今回の調査で、こどもが自分で検温する際に、体温が正確に測れていないと不安に感じる方が6割以上に上った。そこで、家庭での検温習慣の定着化に向けて、今回の調査で家庭での使用が最も多かった「わき」のペンシルタイプの正しい検温方法を紹介したい。

<体温計(「わき」のペンシルタイプ)の正しい測り方>

①わきの下にこもった熱を冷する

・厚着をしていると熱がこもりやすいので、注意する。

・熱がこもると高めの値になるため、乾いたタオルなどで拭こう。濡らしたタオルで拭いてしまうと逆に皮膚温を下げてしまうため注意を要する。

②汗をしっかり拭き取る

・特にこどもは汗をかきやすいため、注意する。

③体温計をはさんだら、肘をわき腹に密着させる

・体温計の先端(感温部)を、わきの中心にしっかりあてる。下から上に向けてはさもう。

・わきを密閉するようにしっかり閉じよう。

・手のひらを上向きにするとわきがしまりやすい。

・こどもを検温する場合は腕を軽く押さえる。

④検温中は体温計を動かしたり、はさんでいる位置がずれないよう注意する。

・体温計を持ちながら測るとはさんでいる位置が分かりやすくなる。

・体温計によって検温時間は異なるので、取扱説明書に従う。

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