ウパダシチニブ ECが乾癬性関節炎・強直性脊椎炎治療薬で承認 アッヴィ

 アッヴィは10日、JAK阻害薬「ウパダシチニブ」について、欧州委員会(EC)が乾癬性関節炎および強直性脊椎炎の治療薬として承認したと発表した。
 対象は、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分または不耐容であった活動性乾癬性関節炎(関節症性乾癬)を有する成人患者。
 ウパダシチニブは、1日1回経口投与の選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、単剤投与またはメトトレキサートとの併用投与が可能である。また、同剤は、既存治療で効果不十分な活動性強直性脊椎炎(AS)の成人患者の治療にも適応となる。
 今回のECによる承認は、疾患活動性に関する複数の評価項目においてウパダシチニブの有効性を実証した3つピボタル試験(SELECT-PsA 1試験、SELECT-PsA 2試験およびSELECT-AXIS 1試験)に基づくもの。
 ELECT-PsA1とSELECT-PsA 2の両試験で、ウパダシチニブは、プラセボと比較して、非生物学的DMARDsで効果不十分であった活動性乾癬性関節炎(関節症性乾癬)の成人患者において、主要評価項目である12週時のACR20を達成した。
 また、ウパダシチニブは、12週時のACR20で、アダリムマブ(40mg、隔週)に対する非劣性を示した。ウパダシチニブを投与された患者では、プラセボを投与された患者と比較して、24週時に身体機能(12週時のHAQ-DIで測定)および皮膚症状(16週時のPASI75で測定)が大きく改善し、より多くの患者が最小疾患活動性(MDA)を達成した。
 さらに、生物学的DMARDsによる治療歴がなく、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で効果不十分または不耐容の強直性脊椎炎の成人患者を対象としたP2/3相SELECT-AXIS1試験で、プラセボと比較して、ウパダシチニブは主要評価項目である14週時のASAS 40(国際脊椎関節炎評価会(ASAS)基準で40%の改善)を達成した。
 また、ウパダシチニブは、14週時のASAS部分寛解(Partial Remission; PR)および14週時のBASDAI 50(強直性脊椎炎の活動性指数の50%の改善)など、プラセボと比較して、多重性を調整した重要な副次評価項目において統計的有意性を達成した。
 SELECT-PsA1、SELECT-PsA2およびSELECT-AXIS1試験の安全性の結果は過去に報告されており、関節リウマチで認められたものと一貫性を示し、新たな重大な安全性のリスクは認められなかった。SELECT-PsA1とSELECT-PsA2試験の24週までの統合安全性データから、重篤な有害事象が生じた患者の割合は、ウパダシチニブ15 mg群では4.1%で、アダリムマブ群では3.7%、プラセボ群では2.7%であった。
 ウパダシチニブ15 mg群で報告された有害事象のうち、最も多かったのは上気道感染、上咽頭炎、血中CPK増加、ALT増加、AST増加であった。SELECT-AXIS1試験では、重篤な有害事象が報告された患者の割合は、ウパダシチニブ15 mg群とプラセボ群でそれぞれ1%であった。ウパダシチニブ15 mg群で報告された有害事象のうち、最も多かったのは血中CPK増加、下痢、上咽頭炎、頭痛および悪心であった。
 今回の製造販売承認により、ウパダシチニブは、欧州連合の全加盟国に加えて、アイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーで承認を得た。ウパダシチニブは、中等症から重症の活動性関節リウマチの成人患者の治療薬としてすでに承認されている。
 トム・ハドソン アッヴィR&D担当シニア・バイスプレジデント兼チーフ・サイエンティフィック・オフィサー(医学博士、MD)は、「乾癬性関節炎(関節症性乾癬)と強直性脊椎炎は、患者の人生のさまざまな局面で大きな影響を及ぼす」と指摘した上で、「乾癬性関節炎(関節症性乾癬)患者には新たな治療選択肢として、また強直性脊椎炎患者にはファースト・イン・クラスの選択肢として、ウパダシチニブを提供できることを誇らしく思う」と強調。
 さらに、「これらの承認は、リウマチ性疾患とともに生きる患者さんのための標準治療を前進させる製品ポートフォリオを開発する当社の取り組みにおいて重要なマイルストーンである」とコメントしている。

タイトルとURLをコピーしました