小野薬品は12日、日本生化学会2021年度「早石修記念 海外留学助成」対象者が決定したと発表した。同社は、日本の生化学会に多大な貢献をした故早石修名誉会員(2015年12月17日逝去)の国内外における功績を記念して設立された日本生化学会事業の「早石修記念海外留学助成」に対して2017年度より支援を行っている。
2021年度「早石修記念海外留学助成」には 72名が応募し、日本生化学会 留学助成審査会における選考の結果8名が採択された。助成対象者および研究課題は次の通り(敬称略、カッコ内は所属機関)。
◆嶋中雄太(University of California, Los Angeles)=生体膜リン脂質の脂肪酸組成変化による白色脂肪細胞の機能制御機構の解明◆本多隆利(Massachusetts Institute of Technology (MIT) Department of Brain and Cognitive Sciences)=睡眠時の記憶再生と情報処理の神経基盤◆黒田美都(カリフォルニア大学、サンフランシスコ校生理学部門)=ケモジェネティクスによる一次繊毛カルシウムシグナルの機能解明◆上地浩之(マックスプランク分子細胞生物学遺伝学研究所)=相分離による細胞内タンパク質凝集を調節する低分子の解析◆小林航(Institute of Molecular Biotechnology)=ヒストンバリアントH2A.Zによる胚性ゲノム活性化機構の解析◆小坂田拓哉(ニューヨーク大学医学部神経科学部門)=攻撃行動中枢への抑制性入力機構の解析◆有村泰宏(ロックフェラー大学)=細胞周期に伴う染色体構造変化の高分解能構造・機能解析◆武藤義治(ワシントン大学腎臓内科)=単一細胞マルチオミクス解析による多発性嚢胞腎の病態解明
助成金額は、1件500万円。