武田薬品は8日、グローバルに活躍する幹部候補の早期育成を目的とした人事施策「アジャイルプログラム」を導入したと発表した。同施策は、国内ビジネス部門が進める変革の柱の一つである「変革を支えるための組織力の向上」の施策の一環として実施されるもの。
対象は、国内の医療用医薬品ビジネスを所管するジャパン ファーマ ビジネス ユニット (Japan Pharma Business Unit 、JPBU) とグローバル オンコロジー ビジネス ユニットの日本における代表部門の日本オンコロジー事業部 (Japan Oncology Business Unit 、JOBU)。
同プログラムは、国内ビジネス部門であるJPBUとJOBUの従業員を対象に参加を募る公募型で、将来のタケダを担う幹部候補を選抜し、早期にリーダーへと育成する。対象者はシニアマネジメントによるスポンサーシップの下、海外を含む複数のジョブローテーションを経て、リーダーに求められる俯瞰的な視野や体系的な知識を実践を通じて習得する。
また、多様なバックグラウンドを持つグローバルの従業員と働くことで、グローバルな環境下においても成果を出すために必要なスキルやリーダーシップを身に付ける。6年から8年のプログラム期間修了後は、各部門の中核となるマネジャーポジションなどに就き、将来の経営層になるためのさらなる経験を積むことが期待される。
国内ビジネス部門では、「戦略投資の加速化」、「機動性のある組織の構築」、「変革を支えるための組織力の向上」を3つの柱にビジネスの変革を進めている。このうち「変革を支えるための組織力の向上」では、国内ビジネス部門の持続的な成長を実現するとともに一人ひとりの従業員が充実したキャリアを築くための施策を導入している。
今回導入したアジャイルプログラムに加え、グローバル等級制度の導入、報酬制度、年金制度の諸制度についても検討しており、国内の人事制度の次のステージへの移行に取り組む。