大日本住友製薬は28日、連結子会社のマイオバント社が、ファイザーとの間で、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体阻害剤レルゴリクス(一般名)について、がん領域および婦人科領域における米国およびカナダでの共同開発および共同販売に関する契約を締結したと発表した。
また、マイオバント社はファイザー社に対し、がん領域における北米と一部のアジアを除く地域でのレルゴリクスの販売に関する独占的なオプション権を許諾する。
同契約に基づき、マイオバント社はファイザー社に対し、北米において、成人の進行性前立腺がんを適応症として本年12月18日に米国で承認を取得したレルゴリクス単剤(製品名:オルゴビクス)と、子宮筋腫および子宮内膜症を対象として開発中のレルゴリクス配合剤の開発および販売を共同で行う権利を許諾する。
マイオバント社とファイザー社は、2021年初めにオルゴビクスの共同プロモーションを開始する。オルゴビクスおよび配合剤の売上収益はマイオバント社が計上し、利益および開発・販売に要する特定の費用を両社で折半する。
同契約締結の対価として、マイオバント社はファイザー社より、契約一時金として6億5000万米ドル(約 670 億円)を受領する。さらに、配合剤の米国承認時マイルストンとして2 億米ドル(約210 億円)、レルゴリクスの前立腺がんに係る売上収益と子宮筋腫および子宮内膜症に係る売上収益のそれぞれが25億ドルに達するまで段階的に支払われる販売マイルストンを加え、総額で最大42 億米ドル(約4350億円)を受け取る可能性がある。
また、ファイザー社ががん領域における北米と一部のアジアを除く地域でのレルゴリクスの販売に関するオプション権を行使した場合、マイオバント社はファイザー社から5000万米ドル(約50 億円)を受領し、売上収益に対して2桁台のロイヤリティを受領する。
同契約に伴う大日本住友製薬の2020年度の連結業績に与える影響は現在精査中で、今後、業績予想修正の必要性および公表すべき事項が生じた場合速やかに開示する。