オプジーボ 治癒切除不能な進行・再発胃癌で効能追加申請  小野薬品

 小野薬品は10日、オプジーボについて、治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する効能追加申請を行ったと発表した。今回の承認申請は、CheckMate-649試験(ONO-4538-44)、ATTRACTION-4 試験(ONO-4538-37)の 2 つの臨床試験のデータに基くもの。
 CheckMate-649 試験(ONO-4538-44)は、日本、韓国および台湾を含む世界規模で小野薬品およびブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が実施した多施設国際共同無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験。未治療のヒト上皮細胞増殖因子受容体2型(HER2)陽性以外の進行又は転移性胃がん、胃食道接合部がん又は食道腺がんの患者を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法又はオプジーボとヤーボイの併用療法を化学療法と比較評価した多施設共同無作為化非盲検P3相臨床試験である。
 オプジーボと化学療法の併用療法群の患者は、オプジーボ360mgとカペシタビンおよびオキサリプラチン(CapeOX)を3週間間隔で、又はオプジーボ240mg と5-フルオロウラシル、ロイコボリンおよびオキサリプラチン(FOLFOX)を2週間間隔で投与を受けた。
 オプジーボとヤーボイの併用療法群の患者は、オプジーボ1mg/kg およびヤーボイ3 mg/kg を3 週間間隔で計4回投与を受け、その後、オプジーボ240mgを2 週間間隔で投与を受けた。化学療法群の患者は、FOLFOX を2週間間隔で、又はCapeOXを3週間間隔で投与を受けた。投与は、病勢進行もしくは忍容できない毒性が認められるまで、又は患者が同意を撤回するまで、2年間継続された。
 同試験の主要評価項目は、オプジーボと化学療法の併用療法を受けたcombined positive score(CPS)が5以上のPD-L1陽性患者における全生存期間(OS)、およびオプジーボと化学療法の併用療法を受けた CPSが5以上の患者における無増悪生存期間(PFS)である。
 主な副次評価項目は、オプジーボと化学療法の併用療法を受けたCPSが1以上および割り付けられた全ての患者におけるOS、およびオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者におけるOSと症状悪化までの期間(TTSD)。
 一方のATTRACTION-4 試験(ONO-4538-37)は、日本、韓国および台湾で実施した多施設共同無作為化P2/3相臨床試験。HER2陰性で未治療の切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部癌を含む)を対象に、オプジーボと化学療法(オキサリプラチンおよび S-1 又はカペシタビン)の併用療法群とプラセボと化学療法の併用療法群を比較評価した多施設共同無作為化P2/3相臨床試験である。
 同試験では、オプジーボ(360 mg)又はプラセボを3 週間間隔で化学療法と併用投与し、病勢進行又は許容できない毒性が発現するまで継続投与された。主要評価項目は、PFSおよびOSである。副次評価項目は奏効率(ORR)。

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