WEBマガジンで新型コロナとの付き合い方を紹介  野口医学研究所

野口医学研究所は4日、同社健康WEBマガジン「美健Letter秋/冬号」を配信し、新型コロナウイルスを始めとする感染症との向き合い方についての佐野潔氏(高知大学医学部家庭医療学講座特任教授)のインタビューや、免疫量の高め方鈴木啓之氏(アイオワ大学感染症科フェロー、感染症科スタッフ)が解説する「免疫量の高め方」を紹介した。
 同WEBマガジンは、あらゆる症状の悩みに専門ドクターが答えるQ&Aの他、季節に合わせた特集や旅の情報、レシピ紹介、著名人のインタビュー、最先端医療に関するレポートなど、人々の日常に役立つコンテンツを毎月配信している。
 世界的に大流行している「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」は、未だ感染拡大の衰えを見せない。また、これから冬に向けての寒い時期には、新型コロナウイルス感染症に加え、風邪や季節性インフルエンザの同時流行も懸念されてる。そこで、感染症予防について学び、今まで以上に感染症対策に努めていく必要がある。
 そこで今回の「美健Letter秋/冬号」では、感染症との向き合い方や免疫力を高めるための方法などが企画された。各企画の配信内容は次の通り。

佐野氏


 
 ◆佐野潔氏インタビュー
Q. そもそも感染症とはどういう病気なのでしょう?
A. 感染症とは、病原体となる微生物、ウイルスや細菌が主なものですが、これらが身体に侵入することで引き起こされる病気です。

Q. 免疫力アップのためには、具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
A. 常識的な話にはなりますが、栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠、そして適度な運動です。手足が冷えると血行不良となりウイルスが増殖しやすくなるので、身体はなるべく冷やさないようにしてください。また心理的なストレスを避けること。辛いことがあって落ち込んでいると、風邪をひきやすいということがあります。ストレスが細胞の活性化を妨げるかもしれません。

Q. 感染しないために最も大切なことは?
A. とにかく感染経路を断ってウイルスや細菌が、身体の中に侵入しないようにすることです。では身体のどこが入り口になるかというと、粘膜です。口の中や鼻の中、また忘れがちなのが目です。皮膚の表面からは侵入しないけれど、傷口があるとそこから身体の中に入ってしまうので、手洗いやうがいをして物理的に洗い流すことで、ウイルスや細菌の数を減らすことができます。

Q. 免疫力を高めて感染症を予防するために、漢方薬やサプリメント等を使用することについてはどうお考えでしょうか?
A. 漢方医学というのは、膨大な臨床経験の積み重ねに基づく学問です。個人の状態や症状に合った薬を総合的に組み合わせたものが漢方薬なので、専門家の正しい見立てによって処方されたものなら効果があると思います。サプリメントについても、自分に合ったものを自分で適切に判断できれば良いけれど、それも難しい。そんな時は、自分の健康状態や日常生活を日頃からよく把握している、かかりつけのお医者さんに相談すると良いですよ。

鈴木氏

【免疫力を高めるためには】
鈴木啓之氏
 免疫力を高めるためには、栄養バランスのとれた食生活、睡眠を含めた身体の休養、体を温める、よく笑う、適度な運動などが有効である。
 また、免疫細胞の研究が進むにつれ、近年では腸内環境についても注目されるようになった。腸は食べ物だけではなく病原菌やウイルスに接触する危険性が高い場所なので、免疫細胞が集結している。その数は、体中の免疫細胞のおよそ7割にもなると言われており、腸内こそが免疫力を高める重要な器官である。
 腸管の免疫力を高めるには、野菜や海藻、豆類といった食物繊維を多く含む食事を摂ると、酪酸と呼ばれる物質が腸内で増加し、粘膜の免疫力を高めたり、腸の炎症をおさえたりする働きがあると言われている。その他にも、ヨーグルトや味噌に多く含まれる乳酸菌の摂取により、自然免疫の中でも重要な働きをするNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化し、免疫力アップにつながると考えられる。

【腸内環境を整える免疫力アップレシピ】
『ヨーグルトとアボカドのプディング きな粉のソース』
 プレーンヨーグルトと栄養価の高いアボカド、きな粉から作るソースの3層からなるプディングである。
一緒に食べると3層それぞれの個性的な味わいが不思議と調和する、おもてなしにもぴったりのデザートだ。
材料(プリンカップ4個分)
<アボカドの層>
アボカド  1/2個
牛乳    150ml
砂糖    30g
板ゼラチン 3g(1枚1.5g)

<ヨーグルトの層>
プレーンヨーグルト 150g
砂糖        30g
牛乳        80ml
板ゼラチン     3g(2枚1.5g)

<きな粉のソース>
きな粉   30g
牛乳    150ml
はちみつ  50g

小暮氏

管理栄養士 ヘルシーメモ
木暮貴子氏(野口医学研究所管理栄養士)
◆ポイント①
ヨーグルトは腸に良い影響を与える「善玉菌」を含むプロバイオティクスの食品です。ヨーグルトを食べることで直接腸内に生きた善玉菌を補い、腸内環境の改善効果をもたらす。

◆ポイント②
きな粉やアボカドは、「オリゴ糖」や「食物繊維」が豊富に含まれているプレバイオティクスの食品として、腸内細菌の餌となり良い腸内細菌を増やす働きをする。また、アボカドにはフリーラジカルと呼ばれる物質によるダメージから体を守る抗酸化物資のビタミンEが含まれている為、美容効果も期待できる。

◆ポイント③
プロバイオティクスとプレバイオティクスの両面からのアプローチで、腸の健康度を効率よく高める。

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