道修町読めるのは近畿圏 20代の8.2%も万博認知度は上々 田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は20日、20代以上の男女 1040名を対象に、道修町と大阪に関する調査結果を発表した。同調査は、田辺三菱製薬が本社ビルを構える大阪・道修町および大阪の認知を把握することを目的としたもの。
 5年目を迎えた今年の調査では、2025年に予定されている大阪万博の認知など、大阪の歴史と文化への理解を問う項目も加えた。調査対象は、大阪府を主とする近畿圏在住の20歳以上の男女1040名(性別・年代で均等割り付け)。本年11月6日にインターネット調査で実施された。
 調査結果のポイントおよび設問内容・回答結果の考察は、次の通り。
道修町の読み方を知っていると答えた人は 33.3%と低く、特に20代は8.2%と低迷。道修町を「くすりの町」と認識する人が3割にとどまる一方、約6割の人が、製薬は大阪を代表する産業と認識している。
大阪=食いだおれ(グルメ)の街、お笑いの街などの認識が根強く、歴史と文化がある商工業都市のイメージは形成途上。ただし、大阪万博の認知は 9 割以上であった。

Q: あなたは以下の大阪の地名の読み方を知っていますか?


 道修町の読み方を知っていると答えた人は全体の 33.3%で、大阪の他の難読地名と比べて低く、これまでの調査で最も低い結果となった。年代別では、若い人ほど読めない傾向が続いており、60 歳以上の66.3%が読めると答えたのに対し、20 代で8.2%、30代では11.5%と、低い結果になった。読み方を知っていると答えた人の中でも、およそ4人に1人が、「どうしゅうちょう」や「どうしゅうまち」など間違った読み方をしており、町自体の認知が低いことが改めて確認された。

Q: 大阪・道修町(どしょうまち)について、あなたが知っていることを全てお選びください。


 「道修町について知っていることはない」との回答が半数を超えた。特に20 代と30代ではおよそ7割の人が知っていることはないと答え、「くすりの町」としての認知が低い状態が続いていることが明らかになった。

Q: 大阪の代表的な産業(紡績、商社、製薬、家電、洋酒、町工場)について、どの程度ご存知ですか?


 道修町をくすりの町として認識している人が3割にとどまる一方、約6割の人が、製薬は大阪を代表する産業と認識していることが分かった。だが、世代差は大きく、「特に聞いたことがない」と答えた人は50 代以上では4人に1人にとどまる一方、20代と30代では半数以上に達した。

Q: 大阪のイメージを、すべてお選びください。


 大阪は前述の産業が盛んな商工業都市と認識される一方、大阪=食いだおれ(グルメ)やお笑いをイメージする人が8割を超え、グルメとエンターテイメントの街という認識が根強いことが明らかになった。歴史と文化がある街と答えた人は3割にとどまり、特に20 代での認知は16.3%と、今後の向上が待たれる結果となった。

Q:以下の大阪の出来事について、どの程度ご存知かお答えください。


 大阪の古代における政治や国際貿易の歴史に対する認知は高くない一方、近世以降の歴史については、「8 割以上の人が知っている」、または「聞いたことがある」と答えた。
 大阪万博に対する認知も高く、1970年、2025年ともに20代でも9 割に達し、関心と期待の高さがうかがえた。

Q:田辺三菱製薬は日本で最も歴史のある製薬会社であることをご存知でしたか?


 同社は 1678 年に創業し、今年で 342 年目を迎える、日本で最も歴史ある製薬企業である。この事項を知っていると答えた人は20.4%と低水準ながら、過去5 年の調査で最も高い数値となり、歴史のある老舗製薬企業であるとの認知が、広がりつつあることが明らかになった。
 田辺三菱製薬は、田辺三菱製薬史料館の公開などを通し、道修町と医薬品を起点に、商都大阪の歴史と文化を発信する次世代教育や生涯教育に取り組んでおり、一連の活動は公益社団法人企業メセナ協議会から、芸術文化を通じて豊かな社会づくりに参加する活動として認定されている。 同社は、今後も、大阪・道修町を拠点に、地域の振興と認知向上をめざす取り組みを続けていく。

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