モデルナ社製コロナワクチンを来年前半より国内供給  武田薬品

 武田薬品は29日、モデルナ社の新型コロナウイルス感染症ワクチン候補であるmRNA-1273を、2021年前半より5000万回接種分を輸入し、日本で供給すると発表した。同取り組みは、武田薬品、モデルナ社、厚生労働省の三者間の契約に基づくもの。わが国での同新型コロナワクチン供給は、日本国内でのmRNA-1273 の製造販売承認取得後に行われる。なお、武田薬品では、今回のモデルナ社の新型ワクチン供給に加えて、既報のノババックス社ワクチンの長期的な国内供給体制整備も進めている。
 モデルナ社は、米国においてmRNA-1273 100 µg の接種用量で実施中のP3相試験へ3万例の被験者登録が完了したことを公表している。
 一方、武田薬品は、日本国民向けにノババックス社の新型コロナウイルス感染症ワクチンを日本国内で生産する長期的な供給体制整備を進めている。同社は、厚生労働省ならびに国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)より、ノババックス社ならびにモデルナ社が開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンを日本国内において開発・供給するための助成を受ける。
 Rajeev Venkayya武田薬品Global Vaccine Business Unit Presidentは、「当社は日本国民へ新型コロナウイルス感染症ワクチンを迅速かつ安定的に供給するために、厚生労働省およびワクチン開発企業と連携し尽力してきた」と強調。さらに、「その中で、有望な新型コロナウイルス感染症ワクチン候補を有するノバックス社に加え、モデルナ社とも提携することになった。今後も引き続き、全社での研究開発を通じて、新型コロナウイルス感染症に対する世界的な取り組みを支援していく」とコメントしている。 厚生労働省および モデルナ社との合意において、武田薬品は、日本国内に mRNA-1273ワクチン5000 万回の接種分を流通させるために必要な製造販売承認申請を担う。
 モデルナ社は、ワクチン最終製品の提供に加え、武田薬品へ臨床開発および製造販売承認申請に関する支援を行う。

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