オプジーボと化学療法 非小細胞肺がんのP3試験で好結果  小野薬品

 小野薬品は8日、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)を対象としたP3相CheckMate-816試験において、オプジーボと化学療法の併用療法が主要評価項目である病理学的完全奏効(pCR)を達成したと発表した。ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が 7 日に発表したもの。
 同試験で、術前にオプジーボと化学療法の併用療法を受けた患者群では、化学療法を受けた患者群と比較して、切除組織にがん細胞を認めない患者数が有意に多かったことが示された。
 CheckMate -816 試験は、非進行NSCLCの術前補助療法で、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用療法がベネフィットを示した初めてで唯一のP3相試験である。
 同試験の併用療法群の患者は、オプジーボと化学療法の併用療法を術前に最大 3 回投与された。これは、術前補助療法の標準的なサイクル数で、オプジーボと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、NSCLC でこれまでに報告されている試験のものと一貫している。
  Mark Awadダナ・ファーバーがん研究所の胸部腫瘍 Lowe センター、臨床開発部長(M.D.,Ph.D)は、「非転移性肺がんの手術を受けた半数近くの患者が再発を経験する。オプジーボは、これまで他のがん腫の術後補助療法の治療選択肢としてベネフィットを示しているが、CheckMate -816試験の肯定的結果により、切除可能な非小細胞肺がんの術前補助療法としての可能性が示された」と明言。
 さらに、「今後も、切除可能な非小細胞肺がんの新しい治療法として、オプジーボと化学療法の併用療法による同試験の患者追跡調査を継続していく」とコメントしている。
 BMSは、CheckMate -816 試験のデータの全評価を完了させ、今後、治験担当医師と協働し、学会で結果を発表するとともに、保健当局と承認申請の可能性について協議していく。CheckMate -816 試験では、現在、もう一つの主要評価項目である無イベント生存期間(EFS)の評価のため盲検下で維持し、主要な副次評価項目も評価するため進行中である。
 BMSとパートナーは、非進行NSCLCにおける術前補助療法、術後補助療法、周術期治療および化学放射線療法との併用における免疫療法の適用を探索していく。
 現在までに、オプジーボは、肺がん、膀胱がん、食道がん・胃食道接合部がんおよび悪性黒色腫の 4つのがん腫の術前補助または術後補助療法で有効性の改善を示している。

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