「糖をはかる日(10月8日)」啓発で Web講演会を無料公開  糖尿病治療研究会

 糖尿病治療研究会(代表幹事:森豊氏)は、10月8日の「糖をはかる日」の啓発活動の一環として、「新型コロナウイルス感染症と糖尿病」、「血糖コントロールとQOL」をテーマに Web講演会を無料公開している。動画配信期間は、1ヶ月間、最長1年を予定を予定しており、2カ月目以降は、各講演の都合によって内容の変更や公開を中止する場合もある。
 “血糖は健康のバロメータ”で、血糖値は”上げすぎない“、”下げすぎない”ようにするのが重要だ。「糖をはかる日」は、血糖の働きを正しく理解し、コントロールして、健康的な生活づくりに役立てるきっかけになることを目的に、糖尿病治療研究会(https://dm-net.co.jp/rgtd/)によって、2016年に制定された。
 2016年は、「国民健康・栄養調査」により、糖尿病が強く疑われる人が1000万人、糖尿病の可能性を否定できない人(糖尿病予備群)が1000万人とされた年で、最新調査でも、有意な増減はない。
  同研究会では、増加する糖尿病の早期発見と、早期からの適切な治療の開始・継続のため、まず多くの人に「血糖の変化と健康とのかかわり」を考えてもらうことの重要性を改めて認識してもらうため、10月8日を「糖をはかる日」啓発活動の日としている。
 今年のWeb講演会は、「新型コロナウイルス感染症と糖尿病」をテーマとした特別プログラム2題と、「血糖コントロールとQOL」をテーマに「高齢者2型糖尿病」および「糖尿病神経障害」に関する演題を2題収録している。
 「糖をはかる日」2020講演会ウェブサイト(https://dm-net.co.jp/10-8/2020websem.php)の視聴には、登録が必要で、同サイトプログラム画面上部の「登録方法」よりご登録すれば、登録完了案内と視聴に必要なパスワードが送信される。


 プログラム内容は、次の通り。
■特別プログラム「新型コロナウイルス感染症と糖尿病」
 挨 拶:森豊氏(東京慈恵会医科大学附属第三病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 教授、代表幹事)
 ●講演1 新型コロナウイルス感染症と糖尿病
講師:野田光彦氏(国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 病院教授、顧問)
内容:日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会が公開している「新型コロナウイル感染症と糖尿病」(糖尿病があると新型コロナウイルス感染症にかかりやすいのか?悪化しやすいか? 血糖コントロールとの関係は? 留意する点は?など)に関して、代表理事である野田氏が解説している。
講演時間:約19分

 ●講演2 PHR、遠隔診療を利用した糖尿病/血糖コントロール―点から線の診療へ Part 1、Part 2
講師: 松葉育郎氏(聖マリアンナ医科大学 臨床教授、松葉医院 院長)
内容: 新型コロナ感染症流行以前より、オンライン診療、Personal Health Record (PHR)による遠隔診療を導入されている理由、松葉医院の栄養指導、オンライン診療の実際と手順、PHRを活用した生活習慣病外来の可能性に関する解説。
講演時間:Part 1 約27分、part 2 約27分

■定例プログラム「血糖コントロールとQuality of Life(QOL)」
挨 拶:田中逸氏(横浜総合病院 糖尿病センター センター長、幹事)
 ●講演1 糖尿病による痛みやしびれ、放っておいてはいけない神経障害
講師:加藤宏一氏(愛知学院大学薬学部 医療薬学科 薬物治療学講座 教授、幹事)
内容: 糖尿病性神経障害に伴うしびれや痛みなどは放っておくと、日常生活を損なうまで悪化し、生命予後にも影響する場合もある。神経障害の成因のメカニズムに関する最先端の研究状況や、最新の治療法について解説。
講演時間:約40分
 ●講演2 高齢2型糖尿病患者の管理―血糖コントロールとQOL
講師: 吉岡成人氏(NTT東日本札幌病院 院長、幹事)
内容: 高齢化社会を迎えているわが国で増加している2型の高齢者糖尿病の患者さんの状況(フレイルやサルコペニア、あるいはアルツハイマーやがんなどの併発疾患)を考慮し、患者が状況を自身で理解して治療に向き合って貰うためにはどうすべきか。患者のQOLを考慮した診療について解説している。
講演時間:約40分

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